Aドリアン：7thフィール“一発”で進行するファンク・スタイルも、ドリアンがバッチリはまる典型的なパターンよ。ペンタトニック系のオーソドックスな節回しの中に、ドリアンの響きをうまく混ぜるとスマートになるわ。ただし、あまりやりすぎるとファンクな感じが薄れるから、そのさじ加減とバランスもポイントね。
ニッキー：いい塩梅のドリアン風味を混ぜるぞ〜！
譜例作成／演奏／文＝安東滋 浄書＝Seventh デザイン＝山本蛸
※本記事はギター・マガジン2021年11月号に掲載された企画『ドリアン・スケール徹底強化』を抜粋／再編集したものです。
♭3rdと6thを組み合わせ、ファンキーな複音スパイスを投入
次の対戦相手は、7thコード“一発”のファンキーなリズム＆グルーヴ！ 音使いのツボは前ラウンドと基本的に同じだけど、それをよりグルーヴィに聴かせる節回しやリズム展開がツボよ。その例題として、ファンキーに響く“♭3rd & 6th”の複音を組み込んだソロをEx-1にあげておくから弾いてみて。
Ex-1
ブルーノートのスパイスをピリリと効かせてブラックに！
ドリアンの中にダークな響きを演出する♭5thの“ブルーノート”を加える音使いもオススメよ。それを使った実践例がEx-2。どう？ なんかブラックな響きでしょ？ その♭5th音の位置を、定石ポイントの3弦8fと、変則的な2弦4fの2箇所で使い分けているのもミソよ。
Ex-2
2弦4fのほうは、なんだかディミニッシュっぽいデビルな感じね。うまい！
コード分解＆経過音でスマートに攻めるジャジィ・スタイル
次は、もっとスマートに聴かせる場合の攻略アイディア！ Ex-3の前半は2オクターブ幅のワイドなコード分解フレーズと、6度音程のダブル・ストップの連鎖、後半はクロマティックを山盛りにしたジャジィな節回しが目玉よ。
Ex-3
ギター・マガジン2021年11月号
●特集：Char
●American Showster AS-57
●ジョニ・ミッチェル『Blue』のアコギで感じる秋の訪れ
●ドリアン・スケール徹底強化！！
ほか、最新製品記事や新連載など多数収録！！
