ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第5弾は、バンドのボーカルが作ってきた簡単なコード進行に合わせてギター・ソロを弾くも、なぜか音がハズれてしまう!? そんな状況をシミュレーションしつつ、その解決方法を探っていきます。
【シチュエーション5】
バンドのボーカルが作ってきた
簡単なコード進行でギター・ソロを弾くも、
なぜか音がハズれてしまう・・・
現場の風景
- ひとつめは“C-E-Am-G”というコード進行。
- ふたつめは“C-A-Dm-G”というコード進行。
- どちらもドレミ…のメジャー・スケールでソロを弾くと音がハズれる?
一緒にバンドを組んでるボーカルが、“C-E-Am-G”というコード進行のオリジナル曲を作ってきた。簡単なコードばかりなので、バッキングは超楽チン。ギター・ソロもドレミ……とかでいけると思い、ガンガン弾きまくってみた。しかし、ときどきEコード部分でハズれて聴こえる瞬間があるのだ(Ex-1)。難解なコード進行のわけでもないのに、なんだかうまく弾けない。
それが未消化なうちに、ボーカルの奴が“C-ADm-G”というコード進行の新曲を持ってきた。“あれ? AmコードじゃなくてAコードになっているぞ”。
そしてオレは気づいたのだ。Aコードでは、3弦6フレットのド# (C#音) を押さえるではないか。確かにAコード時にドを半音上げてソロを弾くと、コードにピタッと合う(Ex-2)。しかし、2〜3小節目ではなぜか“ラシラソラ〜”と弾くとハズれて聴こえるのだ。
いろいろ試したあげく、“ラシ♭ラソラ〜”と弾けば合うことが判明(Ex-3)。しかし、なんでシを半音下げてシ♭にするの? コード・ネームからはまったく推理できないこの音の変化。そろそろ“知らぬが仏”の限界が訪れようとしていた。
なぜ、いわゆるメジャー・スケールだけでは弾けないコードが出てくるのか。それには、部分転調を見極めるちょっとしたコツが必要となってくる。詳しくは、本書&YouTubeでの実演動画にて。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |