ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第7弾は、前回に引き続き、母校で起きたありえないシチュエーション。なぜか、在校生と一緒に記念CDを残すことになったが、譜面が読めないと、こんなトホホな事態に陥ってしまうかも!?という内容です。
【シチュエーション7】
母校のブラスバンド部と共演し、
記念CDに残すことに。
現場の風景
- 母校市ヶ谷弦音高校から予約されたスタジオに移送された。
- 校歌の譜面を渡され。ギターでメロディを弾くことに。
- 譜面の難易度は小学校4年生のソプラノ笛レベル。
それは前回に引き続き、母校市ヶ谷弦音高校でのひとコマだった。
冷や汗ものの凱旋公演が終わったところに、校長がやって来てこう言ったのだ。“我が校ブラスバンド部との校歌共演の記録を記念CDにしたいのです。録音するスタジオは予約してあります。ではこちらへどうぞ”。そう言って黒塗りのリムジンに半ば押し込まれるようにして、近くのスタジオに移送されてしまったのだ。
そこには自分用のイスと譜面台が置いてあった。顧問の先生に“これが校歌の譜面です。この譜面のメロディをギターで弾いて下さい。伴奏はブラバン部員たちがやりますので”と告げられた。
手渡された譜面の難易度は小学校4年生のソプラノ笛レベルといったところ。ところがどう弾いていいのか全然わからない。ギターを弾き始めて15年になるが、タブ譜しか見てこなかったのだ。
やがて顧問の先生が“では始めましょう、さんハイっ!”と言って指揮棒を振り始めた。仕方がないのでアドリブでキュイ〜ン、とチョーキングしまくり! それは“音符読む練習しときゃよかった”という後悔の念を見事に体現した“泣き”のソロに聴こえた(Ex-1)。
アドリブが得意なギタリストと言えど、やはり譜面は読めるにこしたことはありません。特に人とセッションする時は、ある意味必須とも言えます。譜面は苦手という方は、本書&YouTubeの実演動画をチェック。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |