Carl Martinより、本物のチューブを搭載したアンプ/スピーカー・シミュレーター・ペダル“Ampster”が登場 Carl Martinより、本物のチューブを搭載したアンプ/スピーカー・シミュレーター・ペダル“Ampster”が登場

Carl Martinより、本物のチューブを搭載したアンプ/スピーカー・シミュレーター・ペダル“Ampster”が登場

 デンマークの老舗ブランドCarl Martin(カールマーティン)より、本物のチューブを内蔵したアンプ/スピーカー・シミュレーター・ペダル“Ampster”(アンプスター)が登場した。日本国内での販売は、株式会社フックアップにより2022年7月22日(金)から開始されている。

Ampsterのフロント・パネル
Ampsterのフロント・パネル
Ampsterのリア・パネル
Ampsterのリア・パネル

 Carl Martinの製品ラインナップの中でもHot Driven’BoostやPlexiToneといった歪み系のペダルは、ブリティッシュ系ギター・アンプの歪みを余すところなく再現していることで人気を博している。

 そうした中、今回登場したAmpsterは、よりリアルなアンプのトーンを得るために本物のチューブを搭載していることが大きな特徴だ。このコンパクトなペダルで英国の伝統的なギター・アンプのサウンドを再現することができ、ライブ・ステージでのDIとして、またレコーディング用のツールとしても活用できる。実際のアンプと同じように演奏に反応し、ゼロ・レイテンシーで有機的な感触を提供することも本機の大きなポイントだ。

 また1990年代頃までのギタリストたちが大きく重い機材を使ってサウンドを作り上げていたのに対し、昨今のギタリストたちは最小限のシステムで素晴らしいサウンドを実現するようになっているが、このAmpsterはそうした新世代に向けて開発されたものであるとも言えるだろう。

 では本機のおもな特徴を紹介しよう。

筐体

 筐体は堅牢なメタル製で、重量は800g、寸法は145(W)×120(D)×70(H)mm。

堅牢な筐体
堅牢な筐体

トップ・パネル

 トップ・パネルの上部には通常のギター・アンプと同じように次のコントロール・ノブが装備されている。これらにより実際のアンプを使っているような感覚でサウンドメイクが行なえる。

  • Master:マスター・ボリュームの調整
  • Presence:高域の調整
  • Bass/Middle/Treble:スタンダードな3バンドEQ
  • Gain:アンプ・ゲインの調整
6つのノブ
トップ・パネル上部の6つのノブ

 トップパネルの下部にある2つのフット・スイッチの役割は次のとおり。

  • Cabinet:2種類のキャビネット・タイプ(2×12オープンバック/4×12クローズドバック)を切り替える
  • Mute:ミュートのオン/オフを切り替える
2つのスイッチ
トップ・パネル下部の両端に配置された2つのスイッチ。中央のスリットからは中の真空管が見える。

 “CARL MARTIN”のロゴの下のLEDインジケーターは、選択されているキャビネットのタイプを色で表示する役割を持つ。なおミュート状態の時は点滅する。

  • 赤:2×12オープンバック・キャビネット
  • 緑:4×12クローズドバック・キャビネット
LEDインジケーター
LEDインジケーター

リア・パネル

 リア・パネルの左側には、Inputジャック、Linkジャック、Balanced DIジャックに加え、Ground Liftスイッチが装備されている。

リア・パネルの左半分
リア・パネルの左半分

 Linkジャックからは、バッファーされたギター入力信号がダイレクトに出力され、これをギター・アンプへ送ることができる。またモニター用に使うこともでき、Balanced DIジャックからの信号とミックスした音作りも可能だ。

 リア・パネルの右側にはSend、Return、Remote、9V 1A(ACアダプター)の4つのジャックと、Voicingスイッチが配置されている。

リア・パネルの右半分
リア・パネルの右半分

 SendとReturnのジャックはギター・アンプのエフェクト・ループと同様に使用でき、空間系のエフェクトを使用する際に最適。

 Remoteジャックはキャビネット・タイプを外部のフットスイッチで切り替える時に使用する。

 Voicingスイッチには3つのポジションがあり、これによりローエンドの調整が可能となっている。

セッティング例

 次の図は公式サイトで紹介されているセッティング例だ。

セッティング例
セッティング例。ギターからの信号をダイナミクス系エフェクターとアンプ・モデリングのドライブ・エフェクターを経由させてAmpsterに送り、Ampsterのセンド/リターンに空間系エフェクターをつなぎ、Balanced DIジャックからミキサー、Linkジャックからアンプへ送っている。

 以上でAmpsterのおもな特徴を紹介した。本機は通常のギター・アンプを補完する役割でも、またアンプを代替するものとしても使えるが、次のデモ演奏動画はあえてアンプを使用しない方法で撮影されている。

Carl Martin
Ampster

【スペック】
Inputジャック:TS標準フォーン、1MΩインピーダンス
Link(ダイレクトアウト)ジャック(アンバランス/バッファード):TS標準フォーン、1kΩインピーダンス
Balanced DIジャック(バランス):XLRタイプ、600Ωインピーダンス、グランドリフトスイッチ付
Sendジャック:TS標準フォーン、1kΩインピーダンス
Returnジャック:TS標準フォーン、100kΩインピーダンス *プラグ接続時にループオン
Remoteジャック:TS標準フォーン、キャビネットタイプの切替えを外部フットスイッチ(ラッチタイプ)で切替え
S/N比:56dB
ACアダプタージャック:9V/1A、φ2.1 mm、センターマイナス(専用ACアダプター付属)
外形寸法 : 145 (W)×120 (D)×70 (H) mm
重さ : 800g

【希望小売価格】
45,100円(税込)

【問い合わせ】
株式会社フックアップ TEL:03-6240-1213  http://www.hookup.co.jp