音の正確さやアーティキュレーションのコントロールなど、表現の要となる右手。今回はピッキングの精度を高めるエクササイズにチャレンジしてみよう!
譜例作成/演奏/文=梶原稔広 浄書=Seventh イラスト=山本蛸
Ex-1|弦移動&横移動に慣れろ!
3音グループのパターンを、1弦~5弦までを使って1拍3連で弾くエクササイズ。弦移動および、横移動も多くなるため、余計なノイズが出ないようにクリアに弾くことを心がけよう。オルタネイト・ピッキングが弦をまたいでいく際に、ピックが弦から離れすぎないように注意。また、フィンガリングは低音弦にシフトしていく時に力んで弦を1弦側に引っ張ってしまわないよう、リラックスして押弦しよう。
デモ演奏
Ex-2|小気味良いリズムを生み出せ!
コード・トーンを使用したエクササイズ。全体を通してブリッジ付近をパーム・ミュートしたままピッキングするため、クリアに弾くには右手を置く位置とその安定性が求められる。また個人差もあるが、左手はネックを握りこまない、いわゆるクラシック・スタイルを用いて(特に低音弦部)いくとフィンガリングもスムーズに行なえるだろう。ネック裏の親指の置き位置など、自分の弾きやすいフォームを研究してみてほしい。なお、符割りが変化するパターンなのでリズムのヨレに気をつけよう。
デモ演奏
Ex-3|アップ・ピッキングを完全制御!
使用する弦は少なめだが弦移動が多いパターンにチャレンジ。ピッキングはオルタネイトで弦移動の際は弦の外側を弾くアウトサイドになるが、1弦のアップ・ピッキング時に、隣り合った2弦の音がノイズとして出ないようにピックの軌道を意識して弾いていこう。また、弦移動が多いので、音が無意識のうちに短くならないように注意。つながり良く聴かせるポイントは、ポジション移動する最後の音を綺麗に弾くことを意識すること!
デモ演奏
講師紹介
梶原稔広
かじはら・としひろ◎東京都出身。数々のレコーディング/ライブ・サポートのほか、楽器メーカーの商品開発やデモ演奏、ギタリスト向け教則本の執筆も行なう。個人の活動では格闘ゲーム=GuiltyGearシリーズやUltima Grace(キングレコード)で活動中。
『ULTIMA GRACE』
ULTIMA GRACE
キングレコード/KICS-4045/2022年3月16日リリース