ビリー・バトラーの参加作&リーダー・アルバムの中から、ギターが濃厚なソウル・ジャズ名盤を5作品紹介! ジャズファンカーはもちろん必聴!
選・文:久保木靖
Richard “Groove” Holmes
『That Healin’ Feelin’』
ブルーノートのジミー・スミスと双璧を成すプレスティッジのオルガン奏者による1ホーン・カルテット作。バトラーは初期のグラント・グリーンよろしくグイグイとブルージーなシングル・ラインをくり出していくが、妙にメロディアスなのがR&B出身ならではだ。
Billy Butler
『This Is Billy Butler!』
ブーガルーのリズムを導入したファンキー・チューン「The Twang Thang」、ボリューム奏法を駆使したバラード「Cherry」「She Is My Inspiration」、ベース・ギターを響かせたその名も「Bass-Ic Blues」など、バトラーの多才さが露わとなった記念すべき初リーダー作!
Houston Person
『Goodness!』
サックス奏者によるソウル・ジャズ作。コンガも加わったリズム隊はゴキゲンこの上ナシ! バトラーのプレイも、真面目なジャズ・ラインというよりは、どことなくインチキ臭さも漂ったファンキー道まっしぐらなプレイで感涙。「Hard Times」でのプレイも泣かせる。
Billy Butler
『Guitar Soul!』
2nd作。前衛的ファンク・チューン「Blow For The Blessing」が冒頭に鎮座するが、ここでのワウの活用法はジミヘンなどロック・フィールドを視野に捉えた実にエグいもの! かと思えば、アコギやベース・ギターで多面性を誇示。セルフ・カバー「Honky Tonk」もあり。
Billy Butler
『Night Life』
プレスティッジでの4th作。ボリューム奏法が極まったタイトル曲や「Wave」でメロウネスを表現すれば、エリントン・ナンバーでジャズ・プレイヤーとしての真価を発揮。ジャズファンクな弾き倒しは、ビル・ドゲット・グループ在籍時に書いた「Peacock Alley」で!
ギター・マガジン2017年3月号
『進撃のジャズファンク』
ジャズファンクに興味のある方は、ぜひギター・マガジン2017年3月号も電子版などでチェックを! 本特集の始まりである『進撃のジャズファンク』では、グラント・グリーン、メルヴィン・スパークス、ブーガルー・ジョー・ジョーンズ、オドネル・リーヴィー、ジョージ・ベンソンなど、ジャズファンクの名手を紹介しています。