ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第15弾は、友人のレコーディングでのひとコマ。目標はマイナー・コード時に使えるメロディック・マイナー・スケールの習得です。
【シチュエーション15】
友人のレコーディングで、
斬新で盛り上がる
ソロをリクエストされた。
現場の風景
- 友人のレコーディングのお手伝い。
- 譜面にはAmというコード・ネームのみ。
- エフェクター攻めはNG。
友人がレコーディングを手伝ってほしいと言うので、ギターをかついで友人宅へ向かった。
“あのね、この曲なんだけどさ”。そう言って彼は自分で作った曲の譜面を見せた。“この間奏のところでギター・ソロを弾いてほしいんだ。斬新でけっこう盛り上がる、みたいな”。
しかしその譜面にはAmというコード・ネームが記されているだけ。しかし“斬新”と言われたので、エフェクターを駆使し、変な音出しまくりで狂乱ソロをかましてみた。
すると友人は浮かぬ顔。
“あの、エフェクター攻めというのもけっこうなんだけど、ロック派にとっては想定の範囲内というか、わかりやすすぎなわけ。機材があればできるみたいな。変なスケールとか、音使い的に変わったソロをお願い!”。
仕方ない。Aマイナー・スケールを弾きつつ、いろいろ音を変えてみることにした。試行錯誤の中、ファとソを半音上げてみたところ、なんだかバッハで高貴な雰囲気が漂ってきたではないか!
“そうそう、それ、それなんだよ求めていたものは!” そう叫びながら、友人の目は歓喜の涙で溢れていた。
このスケールとは一体何なんだろう?(Ex-1)
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |