ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。今回は、オリジナル曲にギター・ソロを入れるという場面。何度テイクを重ねても凡庸なソロしか思い浮かばず、己の才能に落胆してしまうこともあるかもしれない。こんな時に使いこなしたいのがディミニッシュ・コード・トーンだ。必殺のオルタード7thスケールをマスターしよう!
【シチュエーション18】
バラード曲で
ジャジィなギター・ソロを
弾いてほしい!と頼まれたけど。
現場の風景
- 友人のレコーディングを手伝うことに。
- ジャズ・ギターのテイストが漂うソロを要求された。
- コード進行の締めはG7→C。
バラード曲のギター・ソロを弾いてほしいと連絡を受け、友人が予約したレコーディング・スタジオに行なった。いざソロを弾き始めると気持ちはギンギンに盛り上がり、フレーズ終盤をチョーキング連打によって熱く攻め立てたのだ(Ex-1)。
まさに泣き叫ぶギター! すると友人は少し困った表情を浮かべながら言った。
“あのさ、ガッツなソロも好きなんだけど、この曲はしっとりと、ジャズ・ギターのようなテイストでソロを締めくくってヨ”。
……弱った。ペンタ一本槍で渡り歩いてきた身にとっては、いささかつらい要求だ。
“ごめん、ちょっと外の空気吸ってくる”。そう言ってドアを閉めると、近くに住んでいた知り合いのキーボーディストの家へ一目散。“ごめん! コード進行の最後部分がG7→Cなんだけど、G7のところで、ジャジィなフレーズでシメてって言われた。ズバリ、フレーズ下さい”。
旧知の仲だけあって、彼はすぐにEx-2のフレーズを示してくれた。弾いてみるとなるほどジャジィ。そして彼は言う。“ちなみにそれはオルタード7thスケールを使ってる。まあジャズで最も多用されるスケールなんだけどね”。
なんですかオルタード7thスケールって?
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |