文:中島康晴(ギター・マガジン編集部)
では6位の発表です。
【6位 – 表紙登場回数:10回】
エディ・ヴァン・ヘイレン
6位にラインクインしたのは、今年の10月6日に永眠したエディ・ヴァン・ヘイレンでした。
エディ・ヴァン・ヘイレン
エディがギター・マガジンの表紙になったのは10回でした。しかし次の12月11日には11回になります。エディの追悼号である2021年1月号が発売されるからです。
ここではただ、以下に並んだ表紙の画像で、エディの元気な姿を見ていただければと思います。バンド・メンバー全員が写った1988年2月号では、彼らの笑顔に感化され、“Guitar magazine”のロゴもとびきりカラフルでポップなものとなりました。
なおエディが表紙の号ではないのですが、1984年11月号に「エディ直伝! 初級ロック・ギター教室」という記事がありました。エディ本人が、ロック・ギターの初心者のために、コードやピッキング、スケールなどの基礎を本当にやさしく解説した記事です。その終盤に出てくるライト・ハンド奏法のくだりを、ここに引用します。これを読んで初めてライト・ハンド奏法に挑戦した読者もいたのではないでしょうか。
新しいテクニックやリックって,とんでもない時にひらめくものなんだよね。ライト・ハンド奏法を思いついたのは,ギターを持ってバス・ルームにいた時なんだ。このテクニックは,よく本などで間違って解説されたり,演奏されたりしてるから,ここで僕の口から正しく説明しておこう。
ライト・ハンドの原理を理解してもらうために,まず左手だけで譜例13を弾いてみてほしい。次に,右手の指でタップする。僕はたいてい人差指か中指を使うね。最初の音を出したら,次の音を右手のプリング・オフで音を出す。プリングの動作は,自分の方へ向けてわずかに弦をひっかけるようにするといい(譜例14)。この方法で下行スケールは全部弾けるはずだ。
右手で音を出しプリング・オフするというタッピングの基本動作がわかったら,これを実際のリックに応用してみよう。譜例15はファースト・アルバムの「暗闇の爆撃」の最後の部分からのパターン(3弦でも弾けるよ)。これがそのまま,簡単で役に立つ練習になるね。タップ+プリング・オフの次は,3番目の音を出すハンマリング・オンを加えて色々実験してみれば,どんなに多くの組み合わせが可能かがわかって驚くと思うよ。
*1984年11月号より。引用した文は、読点にカンマを使っていることも含め原文ママです。