ギター初心者に贈るQ&A集。あなたの疑問に答えます!
文:いちむらまさき 撮影:山下陽子(SLANG)
*この記事は書籍『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。
*画像は書籍からの流用のためモノクロです。ご了承ください。
Q:
やはりセーハのFコードが綺麗に鳴りません。どうすれば良いでしょう?
A:
手首を曲げる、指を横倒しっぽくする、などのコツは最初に読むであろう教本にも書いてあるかと思いますので、ここでは違うコツを書きます。
それは“高音弦側、低音弦側、特にどちらを中心に鳴らしたいか”を曲のフレーズ(あるいは一瞬)ごとに考えるということです。
それが決まれば、まずは鳴らしたい片側の音だけを安定させようとして弾きます。双方のパターンを弾いていくうちに、だんだん低いほうも高いほうも全部が押さえられるようになっていくということです。
低音弦側寄りでパワー・コードに近いサウンドを出したいならば、2~1弦は綺麗に鳴らなくても気にしない。高音弦側の4~1弦をきちんと鳴らしたいならば、6~5弦はしっかり押さえなくてもかまわないということです。
いずれコード弾きとして“高音弦側、低音弦側、高音弦側、低音弦側”と交互にピッキングしたりする腕前を持つことになりますので、その予習だと思って、この“高音弦側と低音弦側での振り分け練習”に取り組んでみてはいかがでしょう。
また、C(6弦~1弦の順:8フレット、10フレット、10フレット、9フレット、8フレット、8フレット)のセーハ・コードでも同様の練習をしてみることをお勧めします。
ギターの弦は、ネックの端(ナット寄り)で押さえるよりも、ネックの中央あたりで押さえたほうが、楽に押さえられます。8フレットでのセーハ(Fと同じフォーム)を練習してできるようになったら、綺麗に押さえられるという自信を持って、だんだんナット寄りのポジションのコードに移動させてみるのです。
コードを押さえる力は、余分に入れても意味がないというか、いずれはちょうど良い力の抜き具合をマスターしていくものですし、初心者の時にすぐに全部がきっちり押さえられるようになる必要もありません。
知った事柄をすぐにできる or できないで考えるのではなく、何日もかけた結果、最終的にできるようになれば良いということを目標としてみて下さい。
『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます! 知らなきゃ損するギター知恵袋』
著者 | いちむらまさき |
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品種 | 電子書籍 |
発売日 | 2015/12/10 |
ISBN | 9784845621262 |
いちむらまさき プロフィール
岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。
様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。
東京でギター/ウクレレ楽器教室も。