ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第19弾は、フュージョン系のセッション・バンドに参加した時のひとコマ。目標はホールトーン・スケールの習得です。
【シチュエーション19】
友達のフュージョン系バンドに参加するも、
演奏曲はどれも難解!
現場の風景
- サウンド指向はジャジィなフュージョン。
- 2拍ごとにコードが“Gaug7-Aaug7-Baug7-Aaug7”と替わる。
- 各コードの構成音を五線譜に書き出してみた。
友達のセッション・バンドに参加することになった。
“ちょっぴりジャズ入ってるフュージョン系?”というサウンド指向のようで、演奏する曲はどれも難解気味。一聴するとワケのわからないコード進行が随所に盛り込まれているのだ。
その中でもEx-1は、ダントツに理解不能なコード進行だった。2拍ごとにコードが“Gaug7-Aaug7-Baug7-Aaug7”と切り替わっていくコード進行のもと、“ちょっとさ、ブッ飛んだ感じのソロ弾いてよ”とバンドのメンバーは言ってくるのだが、どんなスケールで弾いていいのか見当がつかない。
そこでEx-2のように、各コードの構成音を五線譜に書き出してみることにした。するとコードで使われている音は“G音、A音、B音、C#音、D#音、F音の計6個の音”であることが判明! すべてが全音間隔になっている。
友人は言う。“それね、ホールトーン・スケールって呼ぶんだよ”。
何、ホールって? そういえばマンホールといえば、地上に空いた穴。うっかりしてハマってしまうと奈落の底にまっしぐら。Ex-3を弾きながら、その漠然とした不安感になんだか共通するものを感じたのであった。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |