2023年4月のエリック・クラプトン来日公演時で用意されていたストラトキャスターのうち、唯一“ノイズレス”タイプではないピックアップが搭載された1本。このダフネ・ブルーの個体を見ていこう。
取材・文=菊池真平 撮影=星野俊 協力=ダン・ディアンリー(https://www.dandguitars.com/)、前むつみ
Fender Custom Shop
Eric Clapton Stratocaster Daphne Blue Masterbuilt by Todd Krause
ジェフ・ベックとの共演を想起させるダフネ・ブルー
1997年からフェンダー・カスタムショップで働いているシニア・マスター・ビルダー、トッド・クラウスは、これまでエリック・クラプトンにかなりの数のストラトキャスターを製作している。このダフネ・ブルーもそのうちの1本。
「フェンダー・ビンテージ・ピックアップ(※ピュア・ビンテージのことだろうか……)を搭載しています。たまにエリックはシングルコイル(※ノイズレスではないという意味だと思われる)を搭載したギターを使いたがります」
ギター・テックのダン・ディアンリーにこのギターについて聞いたところ上記のような回答だったが、2009年の来日公演や2010年のジェフ・ベックとのジョイント・コンサートでも使われたダフネ・ブルーのストラトには、ビンテージ・ノイズレス・ピックアップがマウントされていたはず。
当時のギターと同一であればピックアップが交換されていると思われるが、もしかしたら改めてトッド・クラウスが作ったモデルという可能性もある。
また、今回の撮影時には付いていなかったが、ダフネ・ブルーのストラトに合わせた白いストラップも奥さまからプレゼントされたという。
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DanD Guitars公式HP
https://www.dandguitars.com/
エリック・クラプトンのギター・テックを務めるダン・ディアンリーは、ギター・ルシアーとしても活躍している。彼が手掛けるダンDギターズ(DanD Guitars)の12弦モデルは、クラプトンもライブ作品『Lady In The Balcony: Lockdown Sessions』で使用した。