アニマルズ・アズ・リーダーズが2023年4月13日(木)@渋谷 Spotify O-EASTで来日公演を敢行。今回はバンドのギタリスト=トシン・アバシにインタビュー。 彼の独特なプレイ・スタイルにフォーカスし話を聞かせてもらった。そしてなんと、日常的に取り入れているエクササイズを教えてほしいと伝えたところ、トシンがその場で披露! その模様も急遽動画に収めた。譜面も合わせて掲載するので、ぜひ実際にチャレンジしてみてほしい。
インタビュー/翻訳=トミー・モリー 質問作成=伊藤雅景 採譜/浄書=Seventh Photo by Jesse Grant/Getty Images for NAMM
僕らは日本で過ごす時間を愛している
あなたの来日は2019年のGENERATION AXE以来ですが、アニマルズ・アズ・リーダーズ(以下AAL)としては6年ぶりですね。大阪、名古屋公演が終わりましたが、今回の来日ツアーはいかがですか?
グレイトだよ。僕らは日本で過ごす時間を愛している。しかも数年ぶりの日本だ。こうやって戻ってこられたことがとても嬉しいよ。会場のサウンドはどこもアメイジングで、ギグのすべてが予定通りに滞りなく、スムーズに進行するのも驚きだ。ファンもみんな熱狂的だしね。
時間はあまりなかったと思いますが、今回の日本の楽器店に行く時間はありましたか?
今回のツアーでは残念ながら時間がなくて行けていないんだ。以前の来日ではもうちょっと時間があって、色んな楽器店に足を運んでいたよ。日本の楽器店は僕のお気に入りの場所でもあるんだよね。
以前の来日時には何か機材を買ったんですか?
何も買わなかったんだ(笑)。服くらいしか買わなかったよ。日本のデザイナーの服ってかなりクールなものがたくさんあるから、ここに来るたびに何かしらを買っているよ。
日本での印象的なエピソードがありましたら教えて下さい。
僕は日本に来るとギタリストというより1人の観光客って感じになってしまうから、音楽的な自分とはマインドを切り離して普段は過ごしているんだ。ただ、コロナ禍が落ち着いたとはいえ、どことなくかつての日本とは何かが違う雰囲気を感じるよね。
ゆっくり弾くことと、弦と指先の距離。この2つが大切だ
さて、ここからはあなたの演奏テクニックについて深く聞かせて下さい。日常的に取り入れているエクササイズなどはありますか?
(なんとここで解説を交えた実演コーナーに! その模様を急遽撮影した動画がこちら。)
実演をありがとうございました! 今のプレイを見ていても思いましたが、あなたの右手のフォームは、親指がかなり反っている特徴的なフォームに見えます。このフォームにいきついたきっかけは?
生まれつきこういう形だからね(笑)。これがたまたま僕のピックの持ち方だったんだ。ギターを上達したいのなら、僕の親指のスタイルはオススメしないかな。残念ながら僕は独学でやってきたから、誰にも矯正されなかったんだ(笑)。でも、スラップをする時はこの角度が役立っていたりもして、そういう意味ではラッキーだったともいえるね。
自分なりのスタイルでプレイするのが一番ということですね。
その通りだね。
あなたはかなり脱力して弾いているように見えますが、力を抜いて弾くためのアドバイスはありますか?
ゆっくり弾くことと、弦と指先の距離。この2つが大切だ。
まず遅いテンポからプレイしてみるんだ。リラックスした状態で同じフレーズをプレイしてみて、その状態を維持したまま速くしていくといいよ。
そして、弦と指先の距離も意識してみるといいだろう。押弦する時に、弦と指先の距離が近いほど速く音を出すことができるだろう?
あとは、ストロークをする際に、手首を回すように弾くよう心がけるんだ。ジョン・ペトルーシの教則ビデオでも“手首を軸にしてプレイしろ”と言っていたんだけど、そうすることで力みを抑えた、高速なプレイができるんだ。
数多くのファンが、あなたのプレイをコピーしようとチャレンジしています。AALをコピーするにあたって、アドバイスはありますか?
日本のファンがAALの曲を弾いてくれている動画を見たことがあるけど、みんなかなり上手くプレイしていて驚いたよ。アドバイスに関しては、僕のオンライン教則コース“THUMP!”で詳しく解説しているから、ぜひそこを見てほしい。
最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いします!
長年サポートしてきてくれた日本のファンとリスナーのみんなに感謝したい。あと、もし君がこれからギターをプレイするなら僕のブランド“Abasi Concepts”をチェックしてみてほしい。ドウモアリガトウ!