足下に置けるペダル型オーディオI/O=XSONIC XTONE 足下に置けるペダル型オーディオI/O=XSONIC XTONE

足下に置けるペダル型オーディオI/O=XSONIC XTONE

“自宅時間も増えてDTM環境を整えたいけど、オーディオI/Oのチェック・ポイントがわからん!”、“ウチのオーディオI/Oも古くなったし買い替えたい。安くて良い最新モデルないかな?”というそこのアナタ! アナタにピッタリの1台を見つけるために、特集『5万円以下で買える! ギタリスト向けオーディオ・インターフェース8選』では、8台の異なるキャラクターを持つ機種をピックアップしてご紹介。案内人は、プロデュース・ワークやSNSへの動画投稿などで多数の宅録を経験しているOvallのギタリスト、関口シンゴ。ここではAmpliTubeやBIAS FXなどのシミュレーター・アプリを使っている人に特にオススメしたい、ペダル型オーディオI/O=XSONIC XTONEをレビュー!

取材/文=編集部 撮影=星野俊


XSONIC
XTONE

ギタリストにオススメする3つの理由

①ペダル操作のありがたさ

フットペダル型の馴染み深いルックスでまずひと安心。この“足下で操作できる”という大きなアドバンテージは、実際に使ってみると痛感するはずだ。本体だけで3つのグループと3つのフットスイッチで9通りものプリセットを登録可能で、アンプ・シミュレーターを足下で操作できるのは演奏中でもスムーズに音色が変えられるということ。

②iOS対応でいつでもどこでもRec!

iOSに対応しており、AmpliTubeやBIAS FX、JamUpといったiPhone/iPadアプリと一緒に使うことができる。エフェクター、アンプ、オーディオI/O、ギター、このすべてがひとつのギグバッグにまとまると考えると驚きだろう。いつでもどこでもレコーディングが可能だ(Androidは非推奨/AmplliTubeのみが動作)。

③アンプ出力もOKでステージでも使える!

モノラル・フォーン出力端子を備えているので、iPhoneアプリなどでエミュレートしたサウンドをアンプに出力することも可能。大きなペダルボードはなしで多数のエフェクトを使いつつ、アンプは実機を鳴らす新しい時代の到来だ。アンプ・シミューレートまで含めた音をそのままPAに送れるようにバランス・アウトを搭載しているのもうれしい。

最小限の機材で
多彩なサウンドをコントロール!

PCやスマホ・アプリを最大限に活用するためのペダル型オーディオI/Oはこれまでになかっただろう。このXTONEは、デスクトップやスマホ画面と実際のステージの境界を取り払う画期的なアイテムだ。3つのフットスイッチでAmpliTubeなどのアンプ・シミュレーター・ソフトを多彩にコントロールし、アンプへ出力もできる。XSONIC独自開発の“XSPEEDアクセラレーション・プロセッシング・テクノロジー”によってレイテンシーも最小限、ステージでも導入ができるだろう。ヘッドフォン端子も備えているし、サンプリング・レートは最大24bit/192kHzと文句なしなので、一般的なDTM環境にも難なく適応できる。さまざまな用途で使えるため、機材をあまり増やしたくない人は、ぜひ自身の用途とマッチするか一度確認してほしい。

試奏 by 関口シンゴ

関口シンゴ◎せきぐち・しんご/Ovallのギタリストで、自身のSNSアカウントでは自撮りギター演奏動画を投稿し注目を集めている。Charaや藤原さくらなど、多数のアーティストのサポート・ギタリストのほか、プロデューサーとしても活躍中。ソロ名義で最新シングル「Recollection」を2020年9月にリリース。

手と足下での操作は全然違うんですよ。

これは僕も持っているんですが、本当に音が良くてびっくりしたんですよ。ちゃんとレンジが広くて、少し艶っぽい音に僕は感じます。その艶がすごく好みで、オーディオI/Oのバックアップとして買ったんです。サイズ的もギグ・ケースなどに入れてiPhoneを持っていけばそのままレコーディングできますし、僕はBIAS FXなどをiPhoneに入れているので、レコーディングのアイディアを試すこともできる。そうすると手でiPhoneやiPadを操作する必要が出るのですが、これはフットスイッチなので、切り替えがギタリスト的に慣れた感じでできるんですよ。手でやるのと足下でできるのとでは全然違うんです。あと、これはEXPペダルもつなげるので、ボリュームやワウも使えて、レコーディングはもちろんライブまで使えるモデルだと思います。

HiZ入力(※ギターに最適な入力)
チャンネル数1
対応デバイスMac、Windows、iOS、(Android非推奨)
パソコンとの接続端子USB Type B
バス・パワー(※USB接続でPC側から電源供給)
入力端子インプット(モノラル・フォーン)×1、EXPイン×1
出力端子ステレオ・アウトプット(L/MONO、R:フォーン)×1、バランス・アウト(キャノン)×1
サンプリング・レート(音質)24bit/192kHz
付属ソフトPositive Grid BIAS FX 2 Mobile、
Blue Cat Audio Blue Cat’s Hot Tuna(Windowsのみ)
付属品USBケーブル、USB-Lightning アダプター、ポーチ
価格オープン・プライス
(市場実勢価格16,500円前後/税抜)
L/MONO、R出力を備え、ステレオでの外部出力も可能。アンプ出力もOK!
外部電源とヘッドフォン出力、USB端子、ライン出力もできるバランス・アウトを完備。

COLUMN
デジタル機器初心者の編集部Fがセッティングしてみた。

①ちょっと、高級な感じがしますね。箔押しプリントに弱いんです。

②中身はこんな感じ。ちょっと分厚いマニュアル冊子には日本語がなかったので、諦め。

③日本語マニュアル同梱されていました! 読み込みます、、、が、冊子に対して薄くない?

④ふむ、よくわからんので、QRを読み込んでみる。謎サイトへ飛んだので、放心。

⑤ということで、助けて日本語版公式サイト!! 対応アプリの一番先頭にJamUpがあったので、インストール。とりあえずつなげてみます。

⑥で、弾いてみた……鳴った!!! iPhoneとペダル型のコンパクト機材でこんなにいろんな音作れるの?? やばい……楽しい……。

⑦と、慌てふためいたものの、ほかの機材もやっているワタクシにとって、PCで音を出すなんて朝メシ前! つなぐ→入出力を「XTONE」に→DAWでも同様設定→弾く……。

⑧YEAH!!! 見て下さい、右手の残像! 楽しすぎてシャッタースピードを超えてカッティングしてます! (完)

初心者的インプレッション
(デジタル機器ビビり発動のワタクシにとって)説明書類の頼りなさはあったが、なんてこたぁない、つないだらすぐ音出ましたよ! 「デジタル機器=難しい」みたいな先入観があるのは、オジサンだからですかね……。いやぁ、iPhoneにつないで弾いた時、無料アプリと一緒にこんなことができて良いのかと驚愕でしたよ。MIDIも設定できて、フットスイッチを踏めば音色切り替えもできるし……すごい時代!!