ディスク・レビュー『ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ』ブライアン・セッツァー ディスク・レビュー『ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ』ブライアン・セッツァー

ディスク・レビュー『ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ』ブライアン・セッツァー

『ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ』
ブライアン・セッツァー

『ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ』ブライアン・セッツァー
ビクター VICP-65617 3,300円 発売中 全11曲

勢いやアグレッシブさがより増した、これぞ“セッツァー・ミュージック”

 ストレイ・キャッツでの活動も継続しているブライアン・セッツァー、2年ぶりのソロ・アルバム。

 ボーカルにもギター・プレイにも一切妥協のないブライアン節が全編に炸裂した充実の内容で、勢いやアグレッシブさはより増した印象すらある。彼のようなベテランが、今の時代になってもこれほどの作品を届けてくれることには、ファンならずとも心が躍るはずだ。

 プレイぶりはもちろんだが、バラエティに富んだギター・トーンも素晴らしい。中でも、デル・リーヴスの「Girl On The Billboard」のカバーでは、ギラギラ、ギンギンした中に深みのある、最高のビンテージ・グレッチ・サウンドを聴かせてくれている。

 ロカビリーに根差しているのは当然だが、決してそこにとどまることなく、R&B、アメリカン・ロック、ブルース・ロック、ガレージ・パンクなどの要素も取り入れ、まさに“セッツァー・ミュージック”を作り上げているところには、もう脱帽しかない。

(細川真平)

【参加クレジット】ブライアン・セッツァー(vo, g)、デビッド・スピッチャー/ジミー・リー・スローズ(b)、ビクター・インドリッツォ(d)、ケヴィン・マッケンドリー(p, organ)、ジュリー・セッツァー/ジェニファー・ゴフォース(vo)、ニック・デピナ(horn)、他

【曲目】
①ロック・ボーイズ・ロック
②ザ・デヴィル・オールウェイズ・コレクツ
③ガール・オン・ザ・ビルボード
④ザ・リヴィング・デッド
⑤ワットル・イット・ビー・ベイビー・ドール?
⑥ブラック・レザー・ジャケット
⑦シーズ・ガット・ア・ロッタ…ソウル!
⑧プレイ・ザット・ファスト・シング(ワン・モア・タイム)
⑨ア・ドゥードル・ドゥ(ワット・ア・ドゥードル・ドゥ)
⑩サイコ・スージー
⑪ワン・パーティキュラー・チック