イーブン vs シャッフル | ギター上達100の裏ワザ:081 イーブン vs シャッフル | ギター上達100の裏ワザ:081

イーブン vs シャッフル | ギター上達100の裏ワザ:081

「こんな練習方法や考え方があったのか!」……読むだけで上達する魔法のギター講座

文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
*この記事は書籍『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。

音楽に乗るには ➡ 跳ねているかどうかを知る

 ポピュラー音楽には、大きく分けると2種類のリズムがあります。跳ねていない音楽“イーブン”と、跳ねている音楽“シャッフル”です。本書にこれまで掲載してきた譜面は、すべてイーブンです。

 イーブンは、4拍子を基本とした分割で成り立つ“2の倍数”になっています。それに対し、シャッフルは小さなテンポの1ヵ所が“3分割”になっています。そのパターンには、4分音符の“3分割”と、8分音符の“3分割”があり、その“3分割”を“全部弾く”または“(おもに)真ん中を空振り”というリズムでプレイします。

イーブンとシャッフル
イーブンとシャッフル

 こうして言葉で説明すると難しく思えてしまいますが、楽曲のリズムに乗って、細かいフレーズを弾いてみた結果、小さなテンポが3個続きならば、シャッフルなわけです。

 これを裏返すと、シャッフルでは3連符(からのフレーズ)で弾けばよく、イーブンは2の倍数(からのフレーズ)で弾けばよい、ということになります。

 ちなみに、“シャッフル”の3連符と、3拍子 or 6拍子とは、意味は別です。3拍子 or 6拍子にも“イーブン”、“シャッフル”の2通りがあります。

3拍子/6拍子にもイーブン/シャッフルがある
3拍子/6拍子にもイーブン/シャッフルがある

 また、“シャッフル”でも、さらに小さなテンポを探せば、2分割することができます。ここは、間違えないで下さい。この場合、見ようによっては“6連符”の続く音楽となります。12拍子は、4拍子のシャッフルとも言えるのです。

 石川さゆりの「津軽海峡冬景色」や、ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」は4拍子ですが、3連符の続くメロディですよね。なお、譜面では、冒頭にシャッフル記号を置くことによって“イーブンで書かれた譜面も、すべて跳ねて演奏する”という便利な表記があります。

シャッフルも2分割できる
シャッフルも2分割できる

『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』

著者いちむらまさき
品種電子書籍
発売日2006.05.17
ISBN9784845613168

いちむらまさき プロフィール

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。

東京でギター/ウクレレ楽器教室も。

◎公式サイト→https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki