WALRUS AUDIOより、自分の用途や好みに合わせて様々なカスタマイズができるギター/ベース用の高精度チューナー“Canvas Tuner”が登場した。
本機は他のWALRUS AUDIOのペダルと同じくツアーにも耐える頑丈な筐体を持ち、ほぼすべてのステージ照明のもとで使える視認性の高い2.8インチのディスプレイを備えている。
チューニングの精度は±0.1セントと高く、幅広い音域に対応しているため、通常のギターはもちろんのこと、バリトン・ギターや5弦ベースなどにも安心して使用することができる。
また筐体の右側面には、ファームウェアのアップデート時などに使用するUSB端子に加え、DOWN、MENU、UPという3つのボタンが取り付けられている。
そして、これら3つのボタンとフットスイッチで、ディスプレイに表示されたメニューを操作するこにより、様々なカスタマイズができる。
本機に用意された4つのメニューと、各メニューで選べるオプションは次のとおり。
- DISPLAY:BRIGHTNESS/ORIENTATION/COLOR THEME/STANDBY SCREEN
- TUNER:MODE/TUNING PRESET/TRANSPOSE/REFERENCE PITCH/IN-TUNE THRESHOLD/TUNE ASSIST
- BYPASS MODE:BUFFERED BYPASS/TRUE BYPASS/MONITOR MODE/PASS-THRU
- ABOUT:FACTORY RESET
以下ではTUNERメニューとDISPLAYメニューのおもな機能を紹介しよう。
TUNER – MODE
【TUNER – MODE】では、ニードル・モード(NEEDLE MODE)とストロボ・モード(STROBE MODE)のどちらかを選択できる。
ニードル・モードでは、音名の上の赤い縦棒が左右に動き、チューニングが合うと中央で緑色に変化する。
一方のストロボ・モードでは、音名の周囲のホイールが時計回りまたは反時計回りで回転し、チューニングが合うと停止する。
TUNER – TUNING PRESET
【TUNER – TUNING PRESET】は、チューナーに検出させたい任意のピッチレンジを選択するもので、次の4つから選択可能。
- CHROMATIC:ギターの信号を全帯域で追跡し検出する。
- GUITAR STD:ギターのスタンダード・チューニング(6弦→1弦/E-A-D-G-B-E)の範囲内の周波数のみを追跡し検出する。
- DROP D:ギターのドロップDチューニング(6弦→1弦/D-A-D-G-B-E)の範囲内の周波数のみを追跡し検出する。
- BASS STD:ベースのスタンダード・チューニング(4弦→1弦/E-A-D-G)の範囲内の周波数のみを追跡し検出する。
TUNER – TRANSPOSE
【TUNER – TRANSPOSE】では、上記のTUNING PRESETの音程を“+5半音”から“-6半音”までの間でシフトさせることができる。
この機能は、ギターにカポタストを付けた状態でチューニングをする時や、全弦半音下げや1音下げチューニングを行なう時などに便利だろう。
TUNER – REFERENCE PITCH
【TUNER – REFERENCE PITCH】では、基準となるピッチを390Hzから490Hzまでの範囲内で上下させることができる。
TUNER – IN-TUNE THRESHOLD
【TUNER – IN-TUNE THRESHOLD】では、チューニングの正確さを決める閾値をセント単位で変更できる。
閾値を低くするとチューニングはより厳密になり、閾値を高くすると視覚的なフィードバックが速くなる。
TUNER – TUNE ASSIST
【TUNER – TUNE ASSIST】の機能を使うと、チューニングが合った時にディスプレイの縁が点滅するようになる。これによって次の弦に移動できることがわかる。
DISPLAY – BRIGHTNESS
【DISPLAY – BRIGHTNESS】では、ディスプレイのバックライトの輝度を10段階で調整できる。
DISPLAY – ORIENTATION
【DISPLAY – ORIENTATION】では、ディスプレイの表示を90度、180度、270度に回転させることができる。
この機能は、ペダルボード内に本機を縦方向に置くスペースがない場合や、シールド・ケーブルを左右のどちらかから挿したい場合に大変重宝するだろう。
DISPLAY – COLOR THEME
【DISPLAY – COLOR THEME】では、ニードル・モードまたはストロボ・モードで表示される音名の部分の色を変更することができる。
なお、下の写真は4色だが、実際には全8色の中から選ぶことができる。
DISPLAY – STANDBY SCREEN
【DISPLAY – STANDBY SCREEN】では、チューナーをオフにしている時の待機画面を次の3つから選ぶことができる。
- CANVAS:Walrus Audio Canvasのカラー・ロゴ。
- SCREENSAVER:小さくて可愛らしいWalrusのマークがバウンスする。
- PICTURE MODE:USBポートを使用し、お好みの画像をアップロードして表示させることが可能。
特にPICTURE MODEでは、自分のお気に入りのギターやペットの写真、ライブのセットリスト、変則チューニングの一覧表など、どんな画像でも表示させておくことができるので、このCanvas Tunerへの愛着も一層増すだろう。
本機の操作方法は、次の日本語字幕付きの動画で確認してほしい。
WALRUS AUDIO
Canvas Tuner
【スペック】
●周波数特性:20Hz to 20kHz
●チューニング精度:±0.1 cent
●THD:0.001%@20Hz -20dBu, 0.001%@1kHz -20dBu
●ノイズ・フロア:-112dBu
●信号対雑音比(SNR):98dB@1kHz
●入力インピーダンス:~1M Ohms
●出力インピーダンス:~400 Ohms
●電源:9VDCセンターマイナス(アダプター専用)300mA
●Bypass options:小シグナル・リレーによるトゥルー・バイパス、ハイクオリティ・オペアンプ・ベースのバッファ・バイパス採用
●サイズ:6.2cm(W)× 5.9(H)×11.7(D)cm
●重量:248g
【価格】
29,150円(税込)
【問い合わせ】
パール楽器製造 TEL:047-484-9111