持ち運びが容易で、自宅やストリート、ライブ・スペースなど、どのような場所でも演奏が楽しめるVOXのギター・アンプ、“MINI GO”シリーズが2021年3月に発売される。
シリーズのラインナップはMINI GO 3、MINI GO 10、MINI GO 50の3モデル。
いずれも軽量かつコンパクトな設計で、モバイル・バッテリーに対応している。VOX Cambridge50直系のパワフルでリアルなアンプ・サウンドを持ち、新開発のボコーダー、エフェクト、マイク入力、AUX入力、ヘッドホン端子、リズム・マシンを標準装備。加えてMINI GO 10とMINI GO 50の2機種にはルーパー機能も搭載。これら豊富な機能により、いつどもどこでも場所を選ばずにパフォーマンスを行なうことができる。
モデルごとの概要と各機能について説明しよう。
各モデルの概要
MINI GO 3
MINI GO 3はシリーズ中で最もコンパクトなモデル。出力は3W、スピーカーは5インチ。ハイクオリティなリズム・マシンも搭載されている。自宅でリズムに合わせて演奏を楽しんだり、気軽に外に持ち出したりするのに最適なモデルだ。
MINI GO 10
MINI GO 10は10Wのモデルで、スピーカーは6.5インチ。パワー・アンプのワッテージ切り換えが可能。ルーパー機能も搭載されており、エフェクトやリズム・マシンなどと併用することで多彩なソロ・パフォーマンスが可能となる。また本体を傾けることで演奏時のモニタリングをしやすくするスラント機構も搭載されている。
MINI GO 50
MINI GO 50はシリーズ中で一番大きく大音量のモデルだ。出力は50Wで、スピーカーは8インチ。MINI GO 10と同様に、パワー・アンプのワッテージ切り換え機能、ルーパー機能、スラント機構が搭載されている。さらにアンプとエフェクトの設定を保存することも可能。ライブ演奏やルーパー機能を使用したパフォーマンスに最適なモデルとなっている。
各機能について
アンプ・モデル
MINI GOシリーズを支えるサウンドは、VOX Cambridge50に採用されているモデリング・テクノロジー「VET」によるリアルかつ即戦力のあるアンプ・モデルだ。
アンプ・モデルは、VOX伝統のAC30タイプ、80年代を代表するスタック・アンプ、ブティック系アンプ、強烈な歪みが得られるハイゲイン系アンプの中から選択することができる。エレアコやキーボードをつないだ時は「LINE」を選べばよい。
さらに「VOCODER」も新たに加わった。これはギターを弾きながらマイクに向かって歌ったり喋ったりすると(マイクを接続していない場合はギターのピッキングに応じて)ギターが歌っているようなトーキング・モジュレーション効果が得られるユニークなものだ。
エフェクト
MINI GOシリーズのエフェクトは、現代のサウンドにマッチするようクリアさやモデリング精度を上げ、かつ多彩なサウンド・メイクもできるよう一新された。エフェクト・タイプはコーラス、フェイザー、トレモロ、オクターブ。ディレイとリバーブ・タイプも合わせて計8種類のエフェクトを内蔵している。
リズム・マシン
リズム・マシンにはさまざまなジャンルのパターンやメトロノームを収録。各ジャンルに3つのバリエーションがあり、トータル33種類のリズム・パターンを内蔵している。
リズム・パターンはセレクターで簡単に呼び出すことができ、テンポやボリュームも自在に調整できるので、リズム・パターンをバックにジャム・セッションを楽しんだり、ちょっとしたリフやフレーズのアイデアを練ったり、リズム・キープのトレーニングをするなど、さまざまな楽しみ方ができる。
ルーパー機能(MINI GO 10/50)
MINI GO 10とMINI GO 50にはルーパー機能が装備されている。これによりギターやマイクを使って録音したフレーズをループさせながらジャム・セッションを行なったり、オーバー・ダビングをくり返しながらリアルタイムでパフォーマンスをすることができる。
リズム・マシンと合わせて使うこともでき、リズム・パターン再生中にルーパーの録音を行なうと、録音停止時にループの長さが小節の長さに合わせて調節される(クオンタイズ機能)。また、ループ再生時にリズム・パターンを再生させると、ループの長さに合わせてリズムのテンポが自動設定される。
さらにフットスイッチのVFS3(別売またはセット販売)を使用すると、次の3つのループ・モードを自在に組み合わせて演奏することも可能だ。
- モード1:録音→再生⇔オーバーダブ…
- モード2:録音→オーバーダブ⇔再生…
- モード3:以前のフレーズをクリアして録音→再生
*MINI GO本体の操作ではモード1のみ可能。
VFS3フット・スイッチによるコントロール(MINI GO 10/50)
MINI GO 10とMINI GO 50とVFS3フット・スイッチを接続すると、以下のようなさまざまな機能をコントロールできる。
- リズム:オン/オフ、バリエーションの選択、テンポ設定など
- エフェクト:オン/オフ、ディレイ/リバーブのタイム
- ルーパー:録音/再生/オーバーバブなどのコントロール
- プログラムの切り替え(MINI GO 50のみ)
モバイル・バッテリー対応
VOX MINI GOシリーズは、市販のモバイル・バッテリーまたはACアダプター(付属)の2ウェイ電源仕様なので、ストリート・パフォーマンスや野外演奏にも最適。キャリング・ストラップ付きで、気軽に持ち運びもでき、場所を選ばず、いつでもどこでもギター演奏を楽しむことができる。
パワー・アンプのワッテージ切り換え機能(MINI GO 10/50)
MINI GO 10とMINI GO 50ではパワー・アンプのワッテージをFULL、1/10、1/100の3段階に切り替えることができる。これにより使用環境に合わせて音量を素早く調整することが可能だ。
アンプやエフェクトの設定保存機能(VOX MINI GO 50)
MINI GO 50では、アンプやエフェクトを調整して作ったサウンドをユーザー・プログラムとして3種類保存することができる。保存したプログラムは、本体のPROGRAMボタンやVFS3フット・スイッチから簡単に呼び出すことができる。
入出力端子
MINI GOシリーズでは、ギター入力以外にも多彩な入出力端子が装備されている。
マイク入力はボリューム調整のほかにディレイ/リバーブ・エフェクトもかけることができ、弾き語りにも最適。またアンプ・モデルを「VOCODER」にした時に、ギターを弾きながらマイクに向かって歌ったり喋ったりすると、ギターが歌っているようなトーキング・モジュレーション効果がかかる。
またミュージック・プレーヤーなどの外部音源の入力が可能なAUX IN端子も装備。ギター、マイクと合わせれば、同時に3系統の入力が可能だ。
さらにキャビネット・シミュレーターを内蔵したPHONES端子も搭載。パワー・アンプに入る直前の信号にギター・アンプのキャビネット特性を付加して出力するので、レコーダーへの録音やヘッドホンでの練習時に最適だ。
以上がMINI GOシリーズの特徴だ。発売時期は先に書いたとおり2021年3月の予定で、価格は今のところ未定となっている。
VOX
MINI GO 3/MINI GO 10/MINI GO 50
【スペック】
アンプ・モデル数:11
エフェクト・タイプ数:8
リズム・パターン数:33
リズム・テンポ設定範囲:40~240BPM
ルーパー録音時間:0.25〜45秒
チューナー測定範囲:E1~E6(41.2Hz~1318.5Hz)
入出力端子:INPUT端子、MIC IN端子、AUX IN端子、PHONES端子、FOOT SW端子、DC端子、DC 5V IN端子
パワー・アンプ出力:
VOX MINI GO 3:最大約3W RMS@4Ω
VOX MINI GO 10:最大約10W RMS@16Ω
VOX MINI GO 50:最大約50W RMS@4Ω
スピーカー:
VOX MINI GO 3:5インチ4Ω
VOX MINI GO 10:6.5インチ16Ω
VOX MINI GO 50:8インチ4Ω
電源:AC アダプター、またはモバイル・バッテリー(市販)
電源電圧:
VOX MINI GO 3/10:DC 12V、または5V(DC 5V IN端子使用時)
VOX MINI GO 50:DC 19V、または5V(DC 5V IN端子使用時)
消費電流:
VOX MINI GO 3/10:1A
VOX MINI 50;3.42A
モバイル・バッテリー使用時 5V/3A*
外形寸法(W x D x H):
VOX MINI GO 3:256 x 180 x 249mm
VOX MINI GO 10:296 x 210 x 294mm
VOX MINI GO 50:390 x 250 x 358mm
質量:
VOX MINI GO 3:3.5kg
VOX MINI GO 10:4.5kg
VOX MINI GO 50:7.3kg
付属品: AC アダプター(VOX MINI GO 3/10:DC 12V 、VOX MINI GO 50:DC 19V)、キャリング・ストラップ
アクセサリー(別売またはセット販売): フット・スイッチVFS3(VOX MINI GO 10/50に対応)
【価格】
未定
【問い合わせ】
(株)コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569