耳を惹くメロディと風変わりな詞の組み合わせが持ち味のシンガー・ソングライター/詩人の柴田聡子。ギター・マガジン2024年5月号では、7枚目となる新作『Your Favorite Things』について柴田と、アルバムの共同プロデュース/アレンジ、ギターで参加した岡田拓郎の対談インタビューや、レコーディングで使用した機材をお届けした。WEBでは特別に、柴田が最新ツアーで愛用している機材をご紹介!
取材・文:錦織文子 写真:山川哲矢
Acoustic Guitar
Tears Guitar/TJ-45 50S
柴田の作曲とライブを支える愛用アコギ
柴田が普段のライブや曲作りで愛用しているアコギは、5年ほど前に新品で購入したという国産ハンドメイド・アコースティック・ギター・ブランドのTears Guitarのスキャロップド・ブレーシングを採用した1本。
ライブでは爪弾いたりストロークしたりと両方のスタイルを1本で行なうため、“どちらもいけそうな鳴りのバランスが良いアコギが欲しくて”とのことで、楽器店で見つけ試奏して気に入った本器を新品で手に入れた。ピエゾ・ピックアップはHighlander IP-1Vを搭載しており、柴田曰く“歌いやすい音色”と気に入っている。使用弦はエリクサーのPhosphor Bronze Light(.012〜.053)。
Pedalboard
【Pedal List】
①TC Electronic/Polytune 3(チューナー)
②Benson Amps/Preamp Pedal(プリアンプ/オーバードライブ)
③strymon/DECO V2(サチュレーター)
④strymon/FLINT(トレモロ&リバーブ)
シンプルな音作りが“歌に馴染む”ペダル群
柴田のライブ用ペダル群。
ギターから①チューナーへ入り、①〜④まで直列。クリーンを基本とするシンプルな音作りをメインとするラインナップだ。
Preamp Pedal(②)とDECO V2(③)は共に常にオンにしている。③は弾き語りの時にショート・ディレイにして使用することもあるそう。
FLINT(④)は使用する機会はほんのわずか。“こだわりはあまりなくて、本当に気分ですね。歌に馴染むナチュラルな音作りが好きかも”とのこと。
Amplifier
1970’s Music Man/210 Sixty-Five
『愛の休日』から活躍する長年のメイン
『愛の休日』(2017年)のレコーディングから導入し、現在のライブでも活躍しているアンプは、1970年代製のMusic Man 210 Sixty-Five。プリ部はソリッドステート、パワー管はチューブ仕様のハイブリット・アンプで、シルバーの地に黒文字のパネル・カラーからMusic Manの初期モデルだとわかる。
もともとは田端義夫が使用していたサブ・アンプで、知人経由で借りているそうだ。通常はスタンバイ・スイッチはHiへオンにし、VIBRATOチャンネルのChannel 1を使用。ライブ会場での自身の演奏の聴こえ方に合わせて、感覚的にレベル調整しているという。“音が柔らかい感じがするのが好き”と柴田。
ギター・マガジン2024年5月号
『特集:真空管の小宇宙』
ギター・マガジン2024年5月号では、柴田聡子&岡田拓郎の対談インタビュー&使用機材紹介を掲載。
作品データ
『Your Favorite Things』
柴田聡子
AWDR/LR2/DDCB-12121/2024年2月28日リリース
―Track List―
- Movie Light
- Synergy
- 目の下
- うつむき
- 白い椅子
- Kizaki Lake
- Side Step
- Reebok
- 素直
- Your Favorite Things
―Guitarists―
柴田聡子、岡田拓郎