ukicaster(ハンブレッダーズ)が、フェンダー“Made in Japan Hybrid II”シリーズの新モデル、“2024 Collection”を徹底試奏! 今回試奏するのは、モディファイド・モデルのテレキャスター(SH)!
取材・文=関口真一郎 人物撮影・部分写真=大谷鼓太郎 動画撮影・編集=熊谷和樹 録音=嵩井翔平 デザイン=山本蛸
レビュー動画
“2024 Collection Made in Japan Hybrid II”シリーズとは?
フェンダーのMade in Japan Hybrid IIシリーズの2024年限定モデルとして登場した、ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスターのこと。
キルト/フレイム・トップ・モデルとモディファイド・モデルの2タイプがあり、キルト/フレイム・トップ・モデルはボディ・トップに杢の美しいキルト、もしくはフレイム・メイプルを貼った色鮮やかなモデル。鉱石をイメージした“Aquamarine”、“Red Beryl”カラーのQMT(キルト・メイプル・トップ)と、空の色をイメージした“Celeste Blue”、“Sunset Orange Transparent”カラーのFMT(フレイム・メイプル・トップ)がラインナップされている。
モディファイド・モデルはシングルコイルとのバランスを重視した新設計のハムバッカー、Hybrid II Custom Voiced Humbuckingピックアップを採用したモデルだ。プッシュ/プル式のトーン・ノブを操作することで、コイル・スプリットによるカッティングなどに適した歯切れの良いサウンドが得られるようになっている。
試奏するのはこのモデル!
Fender
2024 Collection Made in Japan Hybrid II
Telecaster SH
シャープなカッティングからファットなリード・トーンまで幅広くカバー
フロントにハムバッカーを載せたテレキャスターSH。キース・リチャーズの使用する改造テレキャスターでよく知られる仕様だ。ハムバッカーはカバード・タイプで、トーン・コントロールをプッシュ/プルすることで、ハムバッカーをタップすることができるようになっている。サドルはクラシックな3連ブラス・サドル。シャープなカッティングから、厚みのあるトーンによるソロ・フレーズまで、幅広いスタイルに対応できるテレキャスターだ。
ukicasterの試奏コメント
フロントのハムバッカーをタップした音は、まさにテレキャスターのフロント・サウンドですね。なので、普段はタップしておいて、ブーストしたい時にハムバッカーに切り替えるという使い方も良さそうだなと思いました。
このハムバッカーの音は歪ませると存在感が大きくなりますけど、クリーンで弾いていると、柔らかなプレイがしやすかったので、ジャズだったりとか、“チル”系とか、おとなしめの音楽にもフィットするような感覚がありました。
あと、キルトメイプル・トップのテレキャスターもそうでしたけど、バックにコンターが付いているのがいいですね。身体に当たる部分が痛くないので、特に僕のようなストラト弾きにはありがたいです(笑)。
Fender
2024 Collection Made in Japan Hybrid II Telecaster SH
【スペック】
BODY
●Body Material: Alder
●Body Finish: Gloss Polyester
●Body Shape: Telecaster
NECK
●Neck Material: Maple
●Neck Finish: Satin Urethane Finish on Back, Gloss Urethane Finish on Front
●Neck Shape: Modern “C”
●Scale Length: 25.5″ (64.77 cm)
●Fingerboard Material: Maple
●Fingerboard Radius:9.5″ (241 mm)
●Number of Frets: 22
●Fret Size: Narrow Tall
●Nut Material: Bone
●Nut Width: 1.650″ (42 mm)
●Position Inlays: Black Dot
ELECTRONICS
●Bridge Pickup: Hybrid II Custom Voiced Single Coil Telecaster
●Neck Pickup: Hybrid II Custom Voiced Humbucking
●Controls: Master Volume, Master Tone with Push/Pull Pot For Coil Split on
●Switching: 3-Position Blade: Position 1. Bridge Pickup, Position 2. Bridge and Neck Pickups, Position 3. Neck Pickup
●Configuration: SH
HARDWARE
●Bridge: 3-Saddle Vintage-Style Strings-Through-Body Tele® with Slanted Brass Barrel Saddles
●Hardware Finish: Nickel/Chrome
●Tuning Machines: Vintage-Style Locking
●Pickguard: 3-Ply Eggshell
●Control Knobs: Knurled Flat-Top
●Switch Tip: Black
●Neck Plate: 4-Bolt
MISCELLANEOUS
●Strings: Nickel Plated Steel (.009-.042 Gauges)
ACCESSORIES
●Case/Gig Bag: Included: Gig Bag
【市場想定売価】
139,700円(税込)
【問い合わせ】
フェンダーミュージック http://fender.co.jp
全3機種(モディファイド・モデル)の試奏を終えて
自分の新たな可能性を掘り出してくれるような感じがありました
モディファイド・モデルは、それぞれに特徴があるという印象ですね。汎用性がありながら、刺さる人には深く刺さるというか。自分の新たな可能性を掘り出してくれるような感じがありました。
タップの音については、こちらもそれぞれにキャラがあって、例えばレコーディングでメインのパートを録り終わって、もうひと味何かが欲しいとなった時に、そのひとつの手札になってくれそうな感触がありましたね。
個人的にハムバッカーに求めるものとしては、“ブーミーになりすぎない”という部分があげられるんですけど、そこがちゃんと実現されていて、なおかつハイゲインで弾いても、音の輪郭が失われないところが好印象でした。