【動画連動】真壁陽平が愛用する2本のギターを本人が解説!【THE AXIS’ GEAR SPECIAL】 【動画連動】真壁陽平が愛用する2本のギターを本人が解説!【THE AXIS’ GEAR SPECIAL】

【動画連動】真壁陽平が愛用する2本のギターを本人が解説!【THE AXIS’ GEAR SPECIAL】

ギタリストのライブ機材を紹介するギター・マガジンの人気コーナー“THE AXIS’ GEAR”が、このたび“THE AXIS’ GEAR SPECIAL”としてギタマガWEBでパワーアップ! 動画連動で、ギター、ペダル、アンプを本人の解説&演奏つきでお届けします。第1回目のゲストは、斉藤和義、ゆず、今井美樹、石崎ひゅーいなど、様々なアーティストのサポートを行なっている真壁陽平が登場。本記事では真壁が愛用する2本のギターを紹介しよう。

取材・文=小林弘昂 機材撮影=星野俊 動画撮影・編集・録音=川村健司

THE AXIS’ GEAR SPECIAL Vol.01
真壁陽平/ギター編

※本動画の著作権は原則として株式会社リットーミュージックが保有し、許可なく複製、転用、改変、画像キャプチャ、販売などの二次利用を行なうことを禁じます。

Makabe’s Guitars

1963 Fender
Jazzmaster

1963 Fender / Jazzmaster(前面)
1963 Fender / Jazzmaster(背面)

太いネックとサウンドが特徴のメイン・ギター

2007年頃に東京都・町田の“MILLMETERS MUSIC”で購入したという真壁のメイン・ギター。この63年製を手に入れる前までは65年製ジャズマスターを愛用していたが、本器と弾き比べたところニュアンスの違いに気づき、65年製を下取りに出して購入したそうだ。

長年の使用により塗装がどんどん剥がれ、貫禄のあるルックスへと変化。購入後はボリューム・ポットを500kΩのものに交換し、フレットを打ち替えたほどで大きな改造点はなく、ほぼオリジナルの状態とのこと。

一部の63年製フェンダー・ギターは“ファット・ネック”と呼ばれる、やや太めのシェイプが特徴で、本器もネックが太いという。その影響もあるのか、真壁は“太い音がします。それがこのギターの特徴ですね”と語る。ピックアップはフレーズによってすべてのポジションを使用。

弦は“どこでも買えるから”という理由でD’AddarioのRegular Light(.010〜.046)を愛用している。

1弦のペグ・ポストの一部が欠けてしまっている。たまに初めて一緒に仕事をしたローディから“すみません……壊しちゃいました……”と間違って謝られることがあるという。
1弦のペグ・ポストの一部が欠けてしまっている。たまに初めて一緒に仕事をしたローディから“すみません……壊しちゃいました……”と間違って謝られることがあるという。
62年の後半から採用されたラウンド・ボード。スラブ・ボードのジャズマスターと比べると、“ラウンド・ボードは暴れる感じがある”とのこと。
62年の後半から採用されたラウンド・ボード。スラブ・ボードのジャズマスターと比べると、“ラウンド・ボードは暴れる感じがある”とのこと。
ピッキングにより、ボディの木部までもが削られている。
ピッキングにより、ボディの木部までもが削られている。
シリアル・ナンバーは“L10028”。プレートには自身のイラストのステッカーが貼られていた。
シリアル・ナンバーは“L10028”。プレートには自身のイラストのステッカーが貼られていた。
ブリッジはオリジナルのまま。よくジャズマスターは弦落ちすると言われているが、真壁曰く“それはピッキングに力が入りすぎている証拠だと思っています”と語る。
ブリッジはオリジナルのまま。よくジャズマスターは弦落ちすると言われているが、真壁曰く“それはピッキングに力が入りすぎている証拠だと思っています”と語る。
ジャック付近のピックガードが割れてしまったため、ジャックにワッシャーを噛ませてつなぎ止めている。
ジャック付近のピックガードが割れてしまったため、ジャックにワッシャーを噛ませてつなぎ止めている。


1972 Gibson
Les Paul Deluxe

1972 Gibson / Les Paul Deluxe(前面)
1972 Gibson / Les Paul Deluxe(背面)

ライブで活躍するロック・ギター

真壁がサポート・ギタリストを務める斉藤和義がミニ・ハムバッカー搭載のギブソン・ギターをいくつか愛用しており、その影響で2021年頃に購入したという、ゴールドトップの72年製レス・ポール・デラックス。改造点はなく、ジャズマスター同様に本器もほぼオリジナルのまま使用している。

“ミニ・ハムバッカーは歌中での扱いやすさがある”とのことで、おもにライブで活躍。ジャズマスターよりも音に太さやロック感を出したい時や、リフ系の楽曲で手に取るそうだ。本器もフレーズによってすべてのピックアップ・ポジションを使用する。真壁は“ミックス・ポジションやボリューム・ノブを絞った状態のサウンドがお気に入り”とコメント。

ちなみに本器はネックが薄く、ジャズマスターと持ち替えた時に若干の違和感はあるそうだが、問題なくプレイできているという。

69年以降に採用されたラージ・ヘッド。トラスロッド・カバーには“Deluxe”の文字が。ちなみに69年製初期の個体には、トラスロッド・カバーに“Les Paul Deluxe”と入っているものも存在する。
69年以降に採用されたラージ・ヘッド。トラスロッド・カバーには“Deluxe”の文字が。ちなみに69年製初期の個体には、トラスロッド・カバーに“Les Paul Deluxe”と入っているものも存在する。
シリアル・ナンバーは“776238”。ペグは“Gibson Deluxe”の刻印が入ったKluson Deluxeを搭載。3ピース・マホガニーのネックにはミニ・ボリュートが採用されている。
シリアル・ナンバーは“776238”。ペグは“Gibson Deluxe”の刻印が入ったKluson Deluxeを搭載。3ピース・マホガニーのネックにはミニ・ボリュートが採用されている。
サイド・ポジションには、ライブでの視認性を高めるための蓄光シールが貼られていた。
サイド・ポジションには、ライブでの視認性を高めるための蓄光シールが貼られていた。
ボディは2枚のマホガニーでメイプルを挟んだパンケーキ構造。ボディ・トップ材はメイプル。
ボディは2枚のマホガニーでメイプルを挟んだパンケーキ構造。ボディ・トップ材はメイプル。
68年にレス・ポール・スタンダードが再生産された際はP-90が標準装備されていたが、ハムバッカーを求める市場のニーズに応え、翌69年にミニ・ハムバッカーを搭載したレス・ポール・デラックスが発売された。
68年にレス・ポール・スタンダードが再生産された際はP-90が標準装備されていたが、ハムバッカーを求める市場のニーズに応え、翌69年にミニ・ハムバッカーを搭載したレス・ポール・デラックスが発売された。
テイルピースが少し上がっていたが、ここは購入時からいじっていないそうで、今後はベタづけにすることも考えているという。弦高は低めにセッティングされていた。
テイルピースが少し上がっていたが、ここは購入時からいじっていないそうで、今後はベタづけにすることも考えているという。弦高は低めにセッティングされていた。

Pick

Clayton
ULTEM GOLD Standard .72mm

Clayton / ULTEM GOLD Standard .72mm

ピックはClaytonのULTEM GOLD Standard .72mmを愛用。べっ甲に近い感触と音色を、最新の技術で再現した素材を使用したものだ。

真壁陽平

まかべ・ようへい◎1979年生まれ、北海道出身。両親の影響で幼少期より様々な音楽に触れ、中学生の時にギターを始める。ハードロックからオルタナティブ、さらにはソウルやジャズなど、オールジャンルに対応する高い音楽性を武器に、斉藤和義、藤井フミヤ、村越“HARRY”弘明、石崎ひゅーい、あいみょん、米津玄師、ゆず、今井美樹といった数多くのアーティストのライブ/レコーディングに参加。

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