ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。ギタマガWEBではその連動動画と一緒に内容の一部を公開中! 第32弾はジャム・セッションが現場。コード迷子になって、ベーシストの運指からコードを読み解こうと思ったけど……。
【シチュエーション32】
ジャム・セッション中、
ベーシストの運指からコードを読み解く。
現場の風景
- ベースのコード進行はC→D→G→C。
- C△7→Dm7→G7→C△7”だと合わない。
- Dm7をD7にするとバッチリ合った。
友達から“セッションしてるから遊びに来ない?”と誘いを受けた。ギターを持ってスタジオに行くと、すでに演奏は始まっている。
“譜面ないんだけど、耳で聴いてなんとなく合わせてよ”。キーボードのヒゲちゃん(愛称) が言う。
密かにプレッシャーだが、ダイアトニック・コードをマスターしている自分には恐るるに足らず。ベーシストの運指を横目で見てみると、C→D→G→Cと弾いている(Ex-1)。
ダイアトニック・コードなら、“Ⅰ△7→Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ△7”となるはずなので、自信を持ってEx-2を弾いてみる。
しかしなんか変だ。するとヒゲちゃん曰く、“あのね、Dm7じゃなくてD7だよ”。確かにD7を弾くとバッチリ合った(Ex-3)。
演奏後、それとなく聞いてみた。“あぁあれね、ドッペルだよ”。ヒゲちゃんにそう言われ、思わず役所広司の顔が浮かんだ。それは03年公開のサスペンス映画『ドッペルゲンガー』。ゲンガァ〜〜!!って、どことなく恐いタイトルだ。自分の分身(ドッペルゲンガー) を見たら死ぬらしい。まあそれはどうでもいいが、なんでそんな言葉がここに?
まったくもってホラーな話で身が震える今日この頃だ。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |