Fractal Audio Systems / FM9 MkⅡ Turbo by 今剛〜ギタリスト要注目のアンプ・シミュレーター11選

今や多くのギタリストたちが愛用するようになったアンプ・シミュレーター。このページでは、Fractal Audio SystemsのFM9 MkⅡ Turbo by 今剛を紹介する。

文：鈴木誠　製品撮影：星野俊
＊本記事は、ギター・マガジン2025年9月号の特集記事『自宅からステージまで1台で完結！アンプ・シミュレーターのススメ』の一部を抜粋し、再構成したものです。

Fractal Audio Systems
FM9 MkⅡ Turbo by 今剛

今剛が実際に使用するサウンドをプリセットとして完備

Fractal Audio Systems／FM9 MkII Turbo by 今剛

ここがポイント！

“Cygnus X3”モデリングによる、オリジナル・アンプの挙動に極めて近い音楽的なトーン。
今剛が実際に使用しているサウンドをプリセットに多数収録。
多数のエフェクトを網羅する最先端のエフェクト・アルゴリズム。
従来機よりも大きくなったLCDディスプレイ。

Fractal Audio Systemsによるフロア型ユニットのハイエンド・モデル“FM9 MARK Ⅱ Turbo”と、ラック・マウント・タイプのフラッグシップ・モデル“Axe-Fx Ⅲ MARK Ⅱ Turbo”。これらに新しく販売されるオリジナル・プリセットは、ギタリストの今剛が福山雅治のツアーやレコーディングを始めとする、数多くの現場で実際に使用しているサウンド。今剛自身が、“リアルな現場で鍛え上げられたトーンやセッティングはFractalだからこそ実現できたもので、キャリアの集大成とも言える即戦力のライブラリーになっています”と太鼓判を押している。

FM9 MARK Ⅱ Turboは4コアDSPを搭載し、フラッグシップのAxe-Fx Ⅲ MARK Ⅱ Turboと同等のサウンド・クオリティをフロア・ユニットに落とし込んだ製品。9つのフット・スイッチを備え、それぞれに従来モデルのFM9 Turboより大型化したLCDディスプレイを搭載。フット・スイッチ部分に表示される文字をさらに読み取りやすくなった。入出力もAxe-Fx Ⅲ MARK Ⅱ Turbo並みに充実しており、モノラル入力×1、ステレオ入力×2、ステレオ出力×3を装備する。

アンプ・モデリングは、同社史上最も表現力豊かでオリジナルのアンプに近い反応を得られるという“Cygnus X2”から“Cygnus X3”にアップデート。スピーカー・キャビネットについても2,200を超えるIRを搭載。1,024のユーザー・エリアにサードパーティ製のIRをロードできる。これにより、2つのスピーカー・キャビネットや異なるマイキングをミックスするといった、実際のレコーディングやステージで用いられるテクニックも再現できる。

シグナル・チェインのレイアウト・グリッドも14×6と自由度が高く、歪み、ディレイ、リバーブ、コンプレッサー、EQ、フェイザー、フランジャーなど、多数の内蔵エフェクトと組み合わせて自在なサウンドメイクが可能だ。

16ゲージ（約1.5mm厚）のスチールを使用したタフ仕様の筐体にも、プロの現場を支えるハイエンド機の風格が漂う。