第4回:ブースターってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第4回:ブースターってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第4回:ブースターってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第4回:ブースターってどんなエフェクター?

ブースターとは、ひと言で言うと音量を大きくするエフェクターなのですが、大きく分けて2種類の役目があります! それは“歪み”の前に置くか、“歪み”のうしろに置くか、です!

歪みの前に置いた場合、音量を持ち上げる動作をするのですが、その後段の歪みの回路で音量の上限にぶち当たってしまい(クリッピングされると言います)、音量は一定量までしか上がらず、それ以降は歪み量が増え始めます。上限にぶつかると波形がつぶされる量が増えるため、歪みが増えるイメージですね。なので歪みエフェクターやアンプ側で歪ませている場合、その手前にブースターを置くと、歪み量に主眼を置いた“ブースト”になります。

そしてもう1つ、歪みのうしろに置いた場合。これは歪みのクリッピングのような天井がないので、単純に音量が上がります。アンプのマスター・ボリュームを上げるイメージですね。ギター・ソロやベース・ソロの時に音量を上げたい場合はこちらです!

アンプで歪ませている場合は、アンプのセンド/リターンにブースターを接続します。こちらは音量に主眼を置いた“ブースト”になります。

MXR / Micro Amp
MXR / Micro Amp
Xotic / EP Booster
Xotic / EP Booster
MXR,Xotic/Booster

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。