第18回:ワーミー・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第18回:ワーミー・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第18回:ワーミー・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第18回:ワーミー・ペダルってどんなエフェクター?

DigiTechのWhammy(ワーミー)はペダル型のエフェクターで、ペダルを操作することにより音程を無段階に(音階単位ではなくカーブを描くように)変更することができるものです。

これを考えた人はすごいですよね。ギターやベースの指板にはフレットがあって、ドの次はド♯という音階がしっかり決まっているのに、その概念を取っ払ってしまうエフェクターだなんて。ギターのアームでは変更できる音程の範囲に限界がありますが、ワーミー・ペダルは1オクターブや2オクターブといった範囲で音程を自由に変更できます。

使い方は、変化する範囲をツマミで設定して、あとはペダルを踏み込むだけ。かかと側に倒すと原音で、最後まで踏み込むと設定した音程になります。オクターブ下に設定すると、踏むと音程が下がります。

よくある使い方としては、オクターブ上に設定しておき、ギター・ソロなどで一瞬だけ上げて、また戻す。この動作をサッと行なうことによって効果音的なフレーズを生み出せます。そのほかには、ペダルをオクターブ上に踏み込んだ瞬間に手元はオクターブ下に移動して、本来ギターに存在しないフレットの音までそのまま駆け上がっていくといったフレージングを行なうことも可能です。

ペダルを中途半端なところで止めて、特定の音程やフレーズを作るということは極めて難しいため、そのような使い方をすることはあまり見かけません。最後までぐっと踏み込んで、その音の変化を楽しんだり、魅せたりするのが良さそうです!

DigiTech / Whammy 5
DigiTech / Whammy 5
DigiTech / Whammy

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。