青木征洋/Godspeedによる、ギタリストのためのオーディオ・インターフェースのレビュー。このページではFocusriteのScarlett 2i2 4th Genを紹介!
解説&試奏=青木征洋/Godspeed 撮影=星野俊
*本記事は、ギター・マガジ2025年11月号に掲載した「来たれ宅録入門者! ギタリストのためのオーディオ・インターフェース・マニュアル」の一部を抜粋し、再構成したものです。
Focusrite
Scarlett 2i2 4th Gen
初心者も安心の機能がついた世界的な人気シリーズ
充実のプラグインも付属!


AOKI’s IMPRESSION

Auto GainとClip Safe機能が特に初心者に優しいです。
Focusriteは1985年にイギリスでルパート・ニーヴ氏により設立されたメーカーで、もともとはコンソールを作っていました。特にScarlettシリーズは世界的な人気モデルで、シリーズの累計ユーザー600万人以上を誇っています。
このScarlett 2i2は最も手頃で手に取りやすいエントリー向けモデルの第四世代です。まず何と言ってもこの赤いカラーリングが特徴的で、すぐにFocusrite製品だということがわかりますね。
2in/2outでギターやボーカルを録るのに過不足はないでしょう。USB-C端子でUSB2.0にてPCと接続しバス・パワー駆動しますが、PCからの電流供給が十分でない場合のためにもう1つUSB-C端子があり、ここから電源を供給することができます。
Scarlett 2i2の面白い点は2つあり、1つ目はAuto GainとClip Safe機能が特に初心者に優しいことです。Auto Gainを押してから10秒間マイクに向かって歌ったり楽器を演奏するだけで、自動的にマイク・プリアンプのゲインをScarlettが決定してくれます。また、Safeボタンを押しておくと、突発的に大きな音を入れた時に入力がクリップしてしまう前に自動的にゲインを下げてくれます。
2つ目がAirボタンです。Airボタンを押して緑に点灯させると、プリアンプの高域がブーストされ明瞭な音になります。高域と言ってもけっこう上のほうという印象で、本当に空気感のブーストと言って良さそうです。さらにもう一度Airボタンを押して琥珀色に点灯させると倍音歪みが加わり、よりリッチでアクの強いサウンドになります。いきなりこの音で録ると戸惑いそうですが、音色の変化がつけられるのはそれだけで楽しいと思います。

Focusrite
Scarlett 2i2 4th Gen
【スペック】
●アナログ入力:マイク入力×2(XLR)、ライン/楽器(Hi-Z)入力×2(フォーン)
●アナログ出力:ライン出力×2(フォーン)
●ヘッドフォン出力:ステレオ・フォーン
●接続: USB-C
●ビット/サンプリング・レート:最大24ビット/192kHz
●付属品:USB-C to USB-Aケーブル
●外形寸法:180(W)×45.5(H)×99(D)mm
●重量:570g
【動作環境】
●Mac:Mac OS 10.12以降
●Windows:Windows 10以降
【付属DAW/プラグイン】
●DAW:Ableton Live Lite、Avid Pro Tools Intro+ for Focusrite
●プラグイン: Hitmaker Expansion(Antares Auto-Tune Access/ピッチ補正、Relab LX480 Essentials/リバーブ、Sonnox VoxDoubler/ボーカル・ダブリング、Softube Marshall Silver Jubilee 2555/アンプ・シミュレーター、XLN Audio Addictive Keys/ピアノ音源、XLN Audio Addictive Drums 2:Studio Rock/ドラム音源、Native Instruments MASSIVE/シンセサイザー、Sonnox Soften/ディエッサー、Brainworx bx_console Focusrite SC/コンソール・チャンネルストリップ、Red 2 & 3 Plugin Suite・Klevgrand Essentials Bundle/プラグイン・バンドル、Landr Studio/マスタリング)
【価格】
オープン
【問い合わせ】
ソニックエージェンシー株式会社 TEL:03-6384-2370 https://www.sonic-agency.com/