青木征洋/Godspeedによるギタリストのためのオーディオ・インターフェースのレビュー。このページではステップアップ篇として、さらに多機能で利便性の高いPreSonusのQuantum HD2を紹介!
解説&試奏=青木征洋/Godspeed 撮影=星野俊
*本記事は、ギター・マガジ2025年11月号に掲載した「来たれ宅録入門者! ギタリストのためのオーディオ・インターフェース・マニュアル」の一部を抜粋し、再構成したものです。
PreSonus
Quantum HD2
抜群の入出力数とリアンプ機能を持つ
スタイリッシュなテーブル・トップ型


AOKI’s IMPRESSION

ソースやマイクを選ばず安心して録れそうな音のように感じました。
PreSonusは1995年にアメリカで設立したアナログ・オーディオ機器のメーカー。2009年には元Steinbergの開発者らと共にStudio OneというDAWをリリースしています。
Quantum HD2は最大20in/24outで32bit/192kHzに対応した、USB-C接続のオーディオ・インターフェースです。今回紹介するモデルの中では唯一USBバス・パワーに対応しておらず、12VDCの2.0AというなかなかパワフルなACアダプターで動作し、その分しっかりと多機能です。本体のみの場合の入出力は2in/6outなので、それ以上につなげたい場合はADAT機器を用意しましょう。
すべてのハードウェア機能はUniversal ControlアプリによってPCやモバイル、タブレットから操作できるほか、本体のLED表示がとても鮮明で数値もわかりやすく表示してくれます。
前面のインストゥルメント入力はフェンダーと共同開発されており、アンプの入力段に近いレスポンスを目指しています。実際に弾いてみるとまったく違和感なくプラグインのシミュレーターの音を出すことができます。入力感度が一般的なものと比較すると5〜10dBほど低いので、入力ゲインを10dB近く上げるとギャップを感じずに使えそうですね。
背面のマイク入力は75dBという十分すぎるほどのゲインを誇ります。低ノイズでヘッドルームがあり、音色的にもクリーンかつフラット。ソースやマイクを選ばず安心して録れそうな音のように感じました。
Studio One Pro 7の永続ライセンスが付属します。最上位版なので、インストゥルメントやエフェクト類、編集機能がすべて制限なく使えます。これは大きなメリットですね。

PreSonus
Quantum HD2
【スペック】
●アナログ入力:マイク/ライン入力×2(XLR/TRSフォーン・コンボ)、楽器(Hi-Z)入力×2(TRSフォーン)
●アナログ出力:メイン出力×2(TRSフォーン)、ライン出力×2(TRSフォーン)、リアンプ出力×2(TRSフォーン)
●デジタル入出力:ADAT入出力×16、S/P DIF入出力×2(ADAT入力の一部として利用)
●ヘッドフォン出力:ステレオ・フォーン
●接続: USB-C
●ビット/サンプリング・レート:最大32ビット/192kHz
●付属品:USB-Cケーブル、ACアダプター
●外形寸法:216(W)×48(H)×191(D)mm
●重量:1,300g
【動作環境】
●Mac:Mac OS 10.14以降
●Windows:Windows 10以降
●Smartphone:iOS/iPad OS 、Android 6以上
【付属DAW/プラグイン】
●DAW:Studio One Pro 7 永続版
●プラグイン:Studio One Pro 7内蔵
【価格】
82,500円(税込)
【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60