世界屈指のギター製作家、アーヴィン・V・ソモギによる研究書『アコースティック・ギターの構造と科学』がリットーミュージックより2月20日(金)に発売 世界屈指のギター製作家、アーヴィン・V・ソモギによる研究書『アコースティック・ギターの構造と科学』がリットーミュージックより2月20日(金)に発売

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世界屈指のギター製作家、アーヴィン・V・ソモギによる研究書『アコースティック・ギターの構造と科学』がリットーミュージックより2月20日(金)に発売

アコースティック・ギターの製作家と愛好者の生涯のバイブルとなり得る1冊

書籍『アコースティック・ギターの構造と科学』が、リットーミュージックより2026年2月20日(金)に発売される。

著者は、世界屈指のアコースティック・ギター製作家として知られるアーヴィン・V・ソモギ氏。

翻訳は、長野県のギター工房“Ken Oya Acoustic Guitars”の主宰者であり、ソモギ氏の弟子でもある大屋建氏が担当している。

また本書は海外で出版された本の日本語版ではなく、ソモギ氏が日本の雑誌に20年以上にわたって寄稿してきた長期連載コラムの内容を再編集したものとなっている。

これについて、著者自身による「まえがき」にはこう書かれている。

 私は長い活動の中で、ギターという楽器を多くの観点から研究してきた。歴史、工学、音響学、物理学、設計、芸術性、図像学、人間工学など……。だから私は、より多角的な視点からこの楽器を語ることができる。日本の『アコースティック・ギター・マガジン』で続けていた連載(『アコースティック・ギターのメカニズム1999年~2020年)は、まさにそんな内容を詰め込んだものだった。連載が始まった頃の日本では、手作りギター製作のアイディアが広がりつつあったが、情報が十分になかった。だから私は、同誌に有益な記事を提供できることを嬉しく思った。本書は、その連載をまとめたものである。

本書の総ページ数は408。

本編は次の7つのパートで構成されている(詳細は下記の「CONTENTS」を参照)。

  • PART1 ギターという構造物の基礎理解
  • PART2 トップ構造とブレイシングの設計原理
  • PART3 トップ厚・ドーミング・曲率の科学
  • PART4 音響システムとしてのギター
  • PART5 木材乾燥の基礎理論
  • PART6 接着/塗装とその工程
  • PART7 構造理解に基づくセットアップ

この中でソモギ氏は、アコースティック・ギターという構造物に対する自身の長年にわたる研究の成果を、惜しみなく開陳している。

以下の5点の画像は、その本編の一部だ。

本編の中面画像
本編の中面画像
本編の中面画像
本編の中面画像
本編の中面画像

また巻頭のカラー・グラフでは、自身の工房で作業をするソモギ氏の姿や、ソモギ・ギターの芸術的なロゼッタの写真などを見ることができる。

カラー・グラフの中面画像
カラー・グラフの中面画像

さらに本書の中には7つのコラムが散りばめられている。

その中の「ギター製作へと駆り立てるもの」と「ギター製作家にならない6つの理由」の2篇には、ソモギ氏の自伝的な話や、個人製作家という職業の困難さ、それでもギターを作り続ける理由などが書かれている。ここに感銘を受ける読者も多いはずだ。

コラムの中面画像
コラムの中面画像

そして本書全体の魅力としては、まず第1に世界的なルシアーによる研究書であることが挙げられる。

日本語で書かれたソモギ氏の初の書籍であることもポイントだろう。

ブレイシング、ドーミング、プロジェクション(音の演達性)、木材の乾燥法など、他の本ではめったに読めないテーマについて詳しく解説されていることも魅力の1つ。

さらに専門用語が頻出するこの本を、自身もギターの製作家であり物理学にも精通した大屋氏による的確な訳および訳註で読めることも、読者にとっての大きなメリットとなっている。

アコースティック・ギターの製作家や、それを目指している人はもちろん、自身は演奏家だがギターの構造や特性にも精通しておきたいという人にとって、この『アコースティック・ギターの構造と科学』は、生涯のバイブルにもなり得る1冊と言えるだろう。

なお表紙の装丁は、ソモギのギターで見られる美しいロゼッタをモチーフにしている。また初版には特典として、丸窓付きの三方背ケース(片側が閉じた箱型)が付く。

CONTENTS

カラー・グラフ

まえがき

PART1 ギターという構造物の基礎理解

01 ギターへのイントロダクション
02 スティール弦ギターの黎明期
03 ギター・デザインの基礎①
04 ギター・デザインの基礎②
05 ギターに用いられる材について
06 サウンドホールはなぜ重要なのか
07 ブレイシングとは何か
08 Xブレイシングの設計思想と機能
09 ボディ・バックの構造と音響的役割
10 カッタウェイ ~より広い音域で演奏するために
11 ブリッジのデザインと機能
12 弦のテンションとギターの構造
13 ネック・ジョイントについて
14 ネックまわりのメカニズム
15 トラスロッドについて
16 ギター・ヘッド ~その優雅さと効能

Column ギター製作へと駆り立てるもの

PART2 トップ構造とブレイシングの設計原理

17 いろいろなブレイシング・システムについて①
18 いろいろなブレイシング・システムについて②
19 ブレイシング設計の原則①
20 ブレイシング設計の原則②

Column 手工製品と工場製品

PART3 トップ厚・ドーミング・曲率の科学

21 トップのドーミング①
22 トップのドーミング②
23 トップのドーミング③
24 トップの厚さ①
25 トップの厚さ②
26 トップの厚さ③

Column 製作家同士の議論や助言の重要性

PART4 音響システムとしてのギター

27 サステインのメカニズム①
28 サステインのメカニズム②
29 サステインのメカニズム③
30 プロジェクション(遠達性)のメカニズム①
31 プロジェクション(遠達性)のメカニズム②
32 プロジェクション(遠達性)のメカニズム③
33 ボイシング①
34 ボイシング②
35 ボイシング③
36 ボイシング④
37 ボイシング⑤

Column ギターの音を聴く

PART5 木材乾燥の基礎理論

38 材の乾燥と保管

Column トップ材にまつわる不思議な話

PART6 接着/塗装とその工程

39 シェラックによる伝統的な仕上げ手法
40 ギター製作と接着剤

Column とんでもない失敗談

PART7 構造理解に基づくセットアップ

41 正確なイントネーションのために
42 セットアップ

Column ギター製作家にならない6つの理由

あとがき

著者・訳者プロフィール

著者プロフィール

アーヴィン・V・ソモギ(Ervin V. Somogyi)

1944年、ハンガリー生まれ。1972年にカリフォルニア・バークレーでギター工房を開く。当初はクラシック・ギターやフラメンコ・ギターを製作していたが、70年代半ばよりアコースティック・ギター製作に取り組む。ギターの構造や音のメカニズムを科学的に分析し、その深い見識に基づいた精巧なギター作りで知られる。芸術的なアートワークに関する評価も高い。また若いルシアー育成のため定期的に弟子を取り、今では第一線で活躍する門下生多数。研究書も執筆しており、アコースティック・ギターの世界に大きな影響を残している。世界で最も優れたギター製作家の1人。

訳者プロフィール

大屋 建(おおや・けん)

1962年生まれ。大学で物理学を専攻。卒業後自動車メーカーへ就職したのち98年に退職し渡米。アーヴィン・V・ソモギの工房に弟子入りする。11ヵ月の滞在中にロバート・ベン・スクール・オブ・ルシアリーへ入学し、ギター製作コースを修了。またグリフォン楽器店にてフランク・フォードのもとで修理技術を学ぶ。99年に帰国し、Ken Oya Acoustic Guitarsを立ち上げる。2003年に工房を長野県伊那市に移転し、現在に至る。

『アコースティック・ギターの構造と科学』の表紙

アコースティック・ギターの構造と科学
アーヴィン・V・ソモギ(著)/大屋建(訳)

品種書籍
仕様A5判 / 408ページ
発売日2026.02.20
ISBN9784845643950