アメリカのシューゲイザー・バンド、ナッシングが待望の新作『a short history of decay』を携え、2026年2月8日(日)と9日(月)に来日公演を行なった。本記事では、ドミニク・パレルモ(vo,g)が本公演で使用したペダルボードをご紹介。
取材・文=森部真衣 通訳=トミー・モリー 機材撮影=星野俊
Domenic Palermo’s Pedalboard

音の壁を作り出すペダルボード
【Pedal List】
①BOSS / TU-3W(チューナー)
②ProCo / RAT Ⅰ(ディストーション)
③JPTR FX / Warlow – Fuzz monstrosity(ファズ)
④BOSS / RE-20(ディレイ)
⑤MXR / Phase 90(フェイザー)
⑥DigiTech / HardWire RV-7(リバーブ)
⑦TC Electronic / Trinity(リバーブ)
⑧BOSS / NS-1X(ノイズ・サプレッサー)
⑨BOSS / RC-3(ルーパー)※未接続
機材に詳しい最年少メンバーのカム・スミス(g)の助けを借りて組み上げたというドミニクのペダルボード。
ギターからは①〜⑧まで番号どおりに接続されている。⑨RC-3にはサンプル音源やSEを内蔵しており、念のため持ち歩いているそうだが、今回の来日公演では使用されなかった。

②RATはブラック・フェイス期の個体。2015年に『Tired of Tomorrow』(2016年)のレコーディングをしていた際、プロデューサーのウィル・イップが所有していた個体に惚れ込み、同じ時期のものを入手。現在ではドミニクが最も気に入っているペダルだという。
②Warlow – Fuzz monstrosityは、ドミニクが親しくしているドイツのハンドメイド・エフェクター・ブランド、JPTR FXによるBig Muff Ram’s Headのクローン。SUSTAINはもちろんMAXに設定されていた。

④RE-20は「The Carpenter’s Son」のアウトロで、タップ・テンポを使いながら使用。⑥RV-7や⑦Trinityと組み合わせ、不安定なエコーとして使っている。

⑥RV-7は“ナッシングのサウンドと言ってもいいペダル”だそうで、カム・スミス(g)のボードにも組み込まれていた。Reverseに設定されており、ほぼすべての楽曲で使用。プレミア価格になる前からの愛機だという。
⑦Trinityはナッシングの元ベーシストで、現在プロデューサーを務めているニック・バセットが所有していたもの。写真撮影時、モードは“MO”にセッティングされていたが、普段はTonePrint機能を利用し、ロング・リバーブに設定しているそう。本人によると“TrinityはHall of Fameのアップグレード版だ”とのこと。
⑧NS-1Xは、リバーブやディレイを複数台同時にオンにした際のノイズが気になった場合に使用にする。エフェクターを入れ替えても、ファズ→リバーブ→ノイズ・サプレッサーという接続順は変わらないそうだ。
また、以前はフェンダー’65 Twin Reverbなどの真空管アンプを使用していたが、現在はTone Master Twin Reverbへと移行。近年のライブではTone Masterを上下に2台スタックし、その中央にビンテージ、もしくはリイシューの真空管アンプを1台配置しており、デジタルとアナログの特性を組み合わせた構成となっている。
作品データ

『A Short History of Decay』
ナッシング
Run For Cover Records
RFC295JCD
2026年2月27日リリース
―Track List―
01. never come never morning
02. cannibal world
03. a short history of decay
04. the rain don’t care
05. purple strings
06. toothless coal
07. ballet of the traitor
08. nerve scales
09. essential tremors
―Guitarist―
ドミニク・パレルモ、ドイル・マーティン、カム・スミス
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