ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。ギタマガWEBではその連動動画と一緒に内容の一部を公開中! 第37弾は、あまり考えられない状況だが、ある日部屋でギターを練習していたところ、隣に住むおばちゃんに「あんたのギターは眠くなる!」とダメ出しをされた、というシチュエーション。果たして自分のギターには何が足りないのだろうか? もっとスパイスの効いたテンション音を取り入れていくべきなのだろうか?
【シチュエーション37】
隣に住むおばちゃんに、
“あんたのギターは眠くなる!”と言われた。
現場の風景
- 隣のおばちゃんの仕事がはかどらない。
- スパイスの効いたテンション音を加えたプレイをしたい。
- C△7で11thを伸ばして弾いたら、おばちゃんがすっ飛んできた。
ここは下町。近所を散歩しているといきなり声をかけられた。振り返ると、運動靴の生地をミシンで縫い合わせる内職をしている隣のおばちゃんだった。
“あんたねぇ、最近気持ちのいいギターばっかし聴こえてくるもんで眠たくてのぅ。仕事もはかどりゃぁせん。もっとスパイスの効いた演奏はできんものかの〜”。
確かにおばちゃんの言うとおりだ。ここ最近はコード音のみを追っていたので、当たり前田のプレイになっていった (Ex-1)。
どうすればおばちゃんの内職の効率が上がるのか、連想ゲームモードで考えてみる。スパイス→辛い→刺激→緊張感→アゲアゲ→テンション。……なるほどテンションか! このところの練習課題であるコード進行に、9thや11thのテンション音を入れて弾いてみよう(Ex-2)。
すると、キー=CのC△7時に11thを伸ばして弾いた時、おばちゃんがすっ飛んできた! “トニックで11th伸ばしとるから、ミシンの縫い目がずれたやないの!”(おばちゃんは一体何者!?)。テレビでは◯倉さんが“あまたっつ!”とテンション高く叫んでいる。何かにつけ、テンションが気になって仕方がない今日この頃だ。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |