Maki『RINNE』 Maki『RINNE』

Maki
『RINNE』

文=七年書店

透明感とエモさが鮮烈に輝く
直情的な日本語ロック・サウンド!

 2019年に名古屋RAD HALLでのツアー・ファイナルをソールド・アウトさせるなど、イマ勢いに乗っている名古屋発の3ピース・ロック・バンド、Makiが初のフル作をリリース。

疾走感のあるサウンドと美しい歌メロが胸を揺さぶる「銀河鉄道」、「虎」など、透明感とエモさを合わせ持った楽曲が印象的で、その突き抜けた爽快感を、ドライブしたソリッドなギター・サウンドがさらに増大させている。

また、そんな魅力を約1分という短い尺に凝縮しながら、複雑な感情を巧みに表現した「こころ」は要注目の1曲だ。

激しく駆け抜ける楽曲が出そろった本作では、スロー・テンポな「日常」や「三角公園」がアルバムの多彩さを引き立てているが、どの曲でもギターと日本語での歌詞とが渾然一体となっている点は変わらない。

特に「フタリ」に聴けるオクターブ奏法でのメロディ・ラインには、“直情的なプレイこそがギターの真骨頂”であることを再確認させるような、胸打つエモーションがある。

作品データ

『RINNE』Maki

Don’t Trust Over 30./DTOT-1005/2020年9月2日リリース

―Track List―

01.フタリ
02.銀河鉄道
03.ユース
04.秋、香る
05.日常
06.火垂る
07.虎
08.三角公園
09.五月雨
10.エバーグリーン
11.こころ
12.RINNE

―Guitarists―

佳大

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