Hi Cheers!『ソーダ水はたいへん気持ちのよいものでした。』 Hi Cheers!『ソーダ水はたいへん気持ちのよいものでした。』

Hi Cheers!
『ソーダ水はたいへん気持ちのよいものでした。』

文=高橋智樹

バンドサウンドの無限の未来がここにある

生音/電子音の区別問わずあらゆる手法の音楽が共存する2020年にあって、“バンド・サウンドは無限に楽しく色彩豊かになれる”ことを体現する新鋭=Hi Cheers!の1stデジタルEP。

20代前半の男女メンバー4人全員が作曲・楽器・ボーカルを担当する多才ぶりもさることながら、このバンドの楽曲に無上の躍動感を与えているのはメンバー個々の類稀なる表現力そのものである――ということを何より明快に伝えているのが、①「ABCがワカラナイ」。ファンキーなカッティングもAOR〜フュージョンばりの滑らかなソロ・フレーズも自在にくり出すChie(g)ら4人のシャープな演奏が、ソカのリズム×スティールパン×ホーン・アレンジがはじけ回る同曲のサウンドと見事な調和を描き出す図は、バンドにおけるギターの存在の再定義とでも言うべき新鮮な感激を与えてくれる。

ラテンとシティポップが共鳴し合うような④「恋はケ・セラ・セラ」など、一瞬たりとも聴き逃せない。

作品データ

『ソーダ水はたいへん気持ちのよいものでした。』
Hi Cheers!

A-Sketch/配信限定/2020年9月18日リリース

―Track List―

01.ABCがワカラナイ
02.(not)just for show
03.親愛なる遠い君へ
04.恋はケ・セラ・セラ
05.陳腐なラブソングのせいにして
06.ABCがワカラナイ〜The 4 Tones Edit〜

―Guitarists―

Chie、上野正明