文:中島康晴(ギター・マガジン編集部)
今回は5位の発表です。
【5位 – 表紙登場回数:11回】
ジミー・ペイジ
ジョン・レノン
横山健
5位にランクインしたのは、ジミー・ペイジ、ジョン・レノン、横山健の3人でした。
ジミー・ペイジ
ギター・マガジン史上で最高の売り上げを記録した号は、ジミー・ペイジが表紙になった1994年1月号でした。著作権がクリアになったレッド・ツェッペリンの楽曲の譜面を、この号に多数掲載したんです。ツェッペリンの解散が発表されたのは1980年でしたが、それから14年が経過しても、ジミーのギターをコピーしたい人がまだまだ多かったんですね。
一方、ジミーの表紙への初登場は1984年2月号でした。この号の記事は1983年12月にエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミーがロサンゼルスで共演したことを受けての“3大ギタリスト特集”でした。なおジェフは表紙には写っていません。
それから約20年後の2003年4月号でも「Page, Beck and Clapton 3大ギタリスト徹底比較」という特集を組んでいます。「はて、これは何をきっかけにしたものだったか?」と思って記事を読み返しましたが、どうもはっきりしません。最後に序文を読んだら、「今なぜこのような特集を組むのか? その明快な答えはない。」と書かれていました(笑)。3大ギタリストについて語るのは楽しいから、これでいいのだ!
ジョン・レノン
ビートルズのメンバーとして最も早く表紙になったのはジョン・レノンでした。その1995年2月号の記事は、ジョンが残した数々の名曲をテーマとした内容でした。曲の素晴らしさを伝えるため、ギター・マガジンとしては珍しくギターの譜例に歌のメロディ譜も付けました。
2004年2月号の表紙は“ザ・ダーティー・マック”。ジョン・レノン、エリック・クラプトン、キース・リチャーズ、ミッチ・ミッチェル(ドラム)が組んだ1日限りのバンドです。
ジョンがポールとふたりで白い服を着ている2008年7月号は、ビートルズの『ホワイト・アルバム』に焦点を絞った企画でした。
それにしてもジョンの髪型は、リーゼント、マッシュルーム、長髪と、時期によってかなり違いますよね。そしてファッションも。ジョンのファンは、ひとつひとつの表紙でジョンの風貌を見るごとに、頭の中で鳴り響く曲が切り替わるのではないでしょうか。
横山健
日本のギタリストとして10位以内にライクインしたのは、野呂一生氏、松本孝弘氏に続き、横山健氏が3人目です。
初登場はHi-STANDARDがアルバム『ANGRY FIST』をリリースした1997年6月号でした。次は『MAKING THE ROAD』発表時の1999年8月号。2000年代にも2回の登場となりました。
その後のギター・マガジンが人物を表紙にすることが減ってきた2010年代から2020年にかけての時代にも、横山氏が表紙となった号は7冊もあります。これは驚異のペース! 人気の証ですね。
なお1997年に始まった連載コラム「横山健のSweet Little Blues」は2000年7月号で終了しましたが、続編の「続・Sweet Little Blues」(2013年7月号〜)は今も続行中です。
残るギタリストは5人となりました。次回は4位の発表です。公開は2020年11月30日(月)の予定です。