ビッグ・ジョー・ターナーとピー・ウィー・クレイトンの嵐月コラボ!! ビッグ・ジョー・ターナーとピー・ウィー・クレイトンの嵐月コラボ!!

ビッグ・ジョー・ターナーとピー・ウィー・クレイトンの嵐月コラボ!!

“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えた──“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。今週はブルース・シャウターの祖ビッグ・ジョー・ターナー! ピー・ウィー・クレイトンとコラボしたバージョンなど、ギターがカッコ良い演奏がけっこうあるんです!

文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈

ジャムの魅力がたっぷり味わえる名手とのコラボ

30年代末にカンザス・シティのジャンプ・シーンから登場、50年代後半にはロックンロール・ブームの一翼を担いつつ、ジャズ・サイドとも関わり、80年代に至るまで活躍したブルース・シャウターの祖、ビッグ・ジョー・ターナー。「ストマン」カバーはそのキャリア後期、70年代に入ってから、しばしば録音するようになった。

74年、75年にはギターのピー・ウィー・クレイトンとの共演で(『Stormy Monday Blues』、『Every Day I Have The Blues』)、80年にはカウント・ベイシー楽団との共演で(『Kansas City Shout』)パブロに録音。74年、75年の録音はクレイトンのいい具合に力の抜けたワイルド・ギターをバックに、マイクを持ったら離しませんとばかり、別の曲も挟みつつスロー・ブルース・ジャムを展開。ベイシー楽団との共演は、ゴージャスなオーケストラをバックに、きりりとスウィング。

さらに、マイク・ブルームフィールドらをバックにしたライブ録音もあり(『Shake, Rattle & Blues』/録音は77年、81年の2説あり)。ここでも他の曲を混ぜているが、ブルームフィールドもTボーン・ウォーカー風で始め、B.B.風、そしてスライド・ギターへと移行。CDでは途中でフェイド・アウトしているが、相当長かったのだろう。リラックスしているが、やや焦点定まらず、ブルース・ジャムの良さと悪さ、両方あり、かな。

<マウンテンによるストイックな「ストマン」レスリー・ウェストを堪能する19分間