“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えた──“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。今週はアル・マッケイも参加したチャールズ・ライトのバンド=ザ・ワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンドによるカバーをお届け! 名手揃いのファンキー・バンドも、ストマンはレパートリーに加えているんです!
文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈
アグレッシブなロッキン・ブルース・ギターは誰の演奏?
70年の「エクスプレス・ユアセルフ」のヒットで知られる、シンガー/ギタリスト、チャールズ・ライト率いるファンク・バンド、ザ・ワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンド。同バンドは、ジム・ダンロップ(b)、ジェームス・ギャドソン(d)といった手練れを擁し、ギターにはアース・ウィンド&ファイア加入前のアル・マッケイも参加していた。
「ストーミー・マンデイ」は、68年の2作目『Together』に収録。アルバムはライブとスタジオ録音が混在しているが、この曲はもともとライブ盤用に同年5月18日にホーンテッド・ハウスで録音されたもの。のちに2枚組で同日のライブ完全版も発売されている。
強力なファンク~ダンス・チューンに混ざって、「ストマン」をスローでストレートにカバー。ホーンもこなれたアレンジはスタックス風で、かなりワイルドなスクィーズ・ギターが全体をリードする。
当然、リーダー/シンガーのライト、と思うが、歌とギターの関係を鑑みると、どうも同一人物とは考えにくい。ということは、アル・マッケイ!? 確証などないのだが、途中の細かいリズムを絡めたプレイなど、なるほどとも思わせる。16ビート・カッティングの鬼、マッケイにもこんな側面があったのか? もしそうなら、まさに人に歴史あり、です。