『ペイシェント・ナンバー9』
オジー・オズボーン
【参加クレジット】
オジー・オズボーン(vo, harmonica)、エリック・クラプトン/トニー・アイオミ/マイク・マクレディ(g)、ジェフ・ベック(g, b)、ザック・ワイルド(g, k)、ロバート・トゥルヒーヨ/ダフ・マッケイガン/クリス・チェイニー(b)、チャド・スミス/テイラー・ホーキンス(d)
【曲目】
①ペイシェント・ナンバー9(feat. ジェフ・ベック)
②イモータル(feat. マイク・マクレディ)
③パラサイト(feat. ザック・ワイルド)
④ノー・エスケイプ・フロム・ナウ(feat. トニー・アイオミ)
⑤ワン・オブ・ゾウズ・デイズ(feat. エリック・クラプトン)
⑥ア・サウザンド・シェイズ(feat. ジェフ・ベック)
⑦ミスター・ダークネス(feat. ザック・ワイルド)
⑧ナッシング・フィールズ・ライト(feat. ザック・ワイルド)
⑨イーヴル・シャッフル(feat. ザック・ワイルド)
⑩デグレデイション・ルールズ(feat. トニー・アイオミ)
⑪デッド・アンド・ゴーン
⑫ゴッド・オンリー・ノウズ
⑬ダークサイド・ブルース
想像以上の相乗効果を生み出すオジーvsレジェンド・ギタリスト
ギタリスト発掘人、名伯楽として名を馳せたオジーだが、本作はレジェンド・ギタリストたちを招いた特別作となった。
事前情報で不安を覚えたエリック・クラプトンとの⑤も、曲名と曲調から“デヴィッド・ギルモアでも良かったんじゃ?”などと思いつつ、やはりさすがのトーンとプレイで思わず納得。
同じく仕上がりが読めなかったマイク・マクレディ(パール・ジャム)の②も、80’sオジー風味と音色も凝ったフラッシーなソロに己の不見識を恥じた。
とはいえ、やはりジェフ・ベック(①⑥)だ。曲調を汲みつつも、一体どうやって弾いているのか見当もつかないプレイと音色のオンパレードで、改めてバケモノだと感じた。
もう一点、同等に心を動かされたのは、メロディ・メイカーとしてのオジーの才能。いわゆるオジー節もあれば、ビートルズ風にも今様にも取れるメロディの数々に、本作の本質がある。寂寥感が強かった前作に比べ、なんとも力強い作品だ。
(山本彦太郎)
ギター・マガジン2022年10月号
『レス・ポールの70年』
本記事はギター・マガジン2022年10月号にも掲載されています。表紙特集はギブソン・レス・ポール誕生70周年を記念した『レス・ポールの70年』!