カル・グリーン必聴盤4作品 ジャズファンク・スタイルの変遷を知る カル・グリーン必聴盤4作品 ジャズファンク・スタイルの変遷を知る

カル・グリーン必聴盤4作品 
ジャズファンク・スタイルの変遷を知る

名盤『Trippin’ With Cal Green』に3作品を加え、カル・グリーンのプレイが味わえる必聴盤を合計4作品紹介しよう。ジャズファンク外伝ということで選出はしていないが、彼に興味を持った方はハンク・バラードの諸作品も聴いてみてほしい。

文=久保木靖

Brother Jack McDuff
『Tobacco Road』

1967年/Atlantic

 多くの新人ギタリストを輩出したボス的オルガン奏者の1枚で、ジャズファンク仕様にシフトしたカルが聴ける最初のアルバム。全9曲中5曲に参加しており、「Alexander’s Ragtime Band」など2曲でソロがフィーチャーされている。合いの手のようなコンピングも◎。

Charles Kynard
『Professor Soul』

1968年/Prestige

 ゴスペル色濃厚なオルガン・トリオ作。音域を幅広く使ってラインを紡ぎ、ここぞという時にオクターブ奏法へ切り替えるなど、カルのソロ構成はかなり堂に入ったもの。ケニー・バレルの愛奏でも知られる「Song Of Delilah」でのプレイなど神がかりの鋭さだ。

Cal Green
『Trippin’ With Cal Green』

1969年/Mutt & Jeff

 初リーダー作。これでもかと活用されるオクターブ奏法はウェス・モンゴメリーを意識したものだろうが、ところがどっこい、ヘタウマ感を味方につけて高揚感たっぷりに弾きまくる様は、まさにモンスター級のジャズファンクだ。

 「Trippin」ほかの自作曲のキャッチーさも抜群なら、スティーヴィー・ワンダーの「My Cherie Amour」を取り上げるセンスも無双。グラント・グリーン的コテコテ満載の「Johnny’s Gone To Vietnam」もたまらない。ベースのトレイシー・ライトは初期デヴィッド・T・ウォーカー作品にも参加していた人物。

Clarence & Cal Green
『Jumpin’ Houston Guitarists』

1988年/P-Vine

 兄クラレンスとカップリングされたブルース期のコンピだが、ジャズファンクへの過渡期的な面があり選出。カルは『Blues Discography』では6曲(ライナーでは3曲)で、すべて1960年代録音。「Sawdust Floor」でのジャズ・ラインとブルース・リックのせめぎ合いが興味深い。

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