『The Goldmine』
GLIM SPANKY
現代的ポップス・アレンジ×ロック・ギター
豊富なアイディアから導き出される最適解
現代的なトラック・メイクも取り入れた2020年作『Walking On Fire』からの、新たなGLIM SPANKYスタイルの集大成と言える7th作。
亀本寛貴(g)のプレイはより自由になり、アグレッシブなファズのリフや怪しいスライドのオブリ、ロック魂が爆発したペンタのソロなどをサンプリング素材のように効果的に散りばめ、楽曲を華やかに彩る。
ダブル・トラックのアコギによる②のパーカッシブなバッキング、⑥のシタール風味を感じるオブリ、⑦の12弦によるビートルズ・ライクなイントロなど、1曲の中だけでも彼の柔軟なアイディアや引き出しの多さが楽しめるだろう。
⑥の緩急をつけてラスサビへとバトンをつなぐ構成や、⑨のワウを使ったチョーキング多めの熱量を感じるフレーズなど、ソロも多彩。
また、松尾レミ(vo)による⑤のアコギ・インストも、自然体で味わい深い世界観を描いている。
良曲揃いでアレンジも攻めた姿勢を崩さない、無二の存在感を放つ1枚だ。
(福崎敬太)
【曲目】
①The Goldmine
②Glitter Illusion
③光の車輪
④ラストシーン
⑤真昼の幽霊(Interlude)
⑥Summer Letter
⑦Odd Dancer
⑧愛の元へ
⑨不幸アレ
⑩Innocent Eyes
⑪怒りをくれよ (jon-YAKITORY Remix)