『ホワット・ドゥ・ウィ・ドゥ・ナウ』
J・マスキス
バンド・サウンドを導入したフレッシュなソロ4枚目
ダイナソーJr.のフロントマン、J・マスキスの6年ぶりとなるソロ4作目。
これまでのJのソロ・アルバムはアコースティック・ギターをメインに用いたメランコリックな作風で、ギター・ソロもアコギを歪ませてレコーディングするという徹底ぶり。ドラムなどほかの楽器も少なめだった。
しかし今作では全曲でJがドラムを叩き、ギター・ソロではダイナソーJr.と同じように歪んだエレキを弾きまくっている。さらにマシュー・“ドック”・ダンがペダル・スティール、The B-52sのケン・マウリが鍵盤でゲスト参加し、バンド感がグッと強まった。
ソロ作だからといってJのギター・プレイはこれまでと何も変わらないが、本人曰く“バンドと違って作曲の制約がない”ことが特徴だという。
ポップで軽やかな楽曲が大半を占めているのは、それがJの本質だということだろうか。本作では自身が持つポテンシャルを自由に楽しんでいる、Jの少年のようなキラキラとしたサウンドが詰まっている。
(小林弘昂)
【曲目】
①Can’t Believe We’re Here
②What Do We Do Now
③Right Behind You
④You Don’t Understand Me
⑤I Can’t Find You
⑥Old Friends
⑦It’s True
⑧Set Me Down
⑨Hangin Out
⑩End Is Gettin Shaky