色々なFの押さえ方 | ギター上達100の裏ワザ:061 色々なFの押さえ方 | ギター上達100の裏ワザ:061

色々なFの押さえ方 | ギター上達100の裏ワザ:061

「こんな練習方法や考え方があったのか!」……読むだけで上達する魔法のギター講座

文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
*この記事は書籍『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。

Fコードが押さえられなかったら ➡ 色々な押さえ方にトライしていくと、 いずれはすべてをマスターできる

Fの押さえ方いろいろ
Fの押さえ方いろいろ

 上図1〜3は、開放弦周辺のFコードの押さえ方です。いずれは、誰もが図1の人差指セーハをマスターしたいものですが、最初にという意味では、図2から始めてもよく、そこをマスターしたら図3の指を増やせばOK。そして、それができたら図1にも挑戦していく、という(順番は自由ですが)段階を経ていけばいいのです。

 図1の押さえ方の習得のコツは、まずは裏ワザ003で示した“指を立てること”(この場合は人差指を除く)。また指を置く場所は、指盤の中央(次の図4)ではなく、フレットの真横(図5)にして、“テコの原理を応用”すれば、力は少なくて済みます(“押さえる”よりも“乗せる”感覚)。

フレットの真横で押さえれば、力を込めなくて済む
フレットの真横で押さえれば、力を込めなくて済む

 3、4、5弦はほかの指が押さえているため、人差指では重要視しなくても構いませんし、6弦は特に問題はありません。となると、人差指を乗せている1、2弦が問題。指の第二関節下のふくらみを利用して押さえる──こういう解決策があります。

 この方法で、まだセーハ音がきれいに出ない人は、2弦を押さえる位置が第二関節そのもので、少し空間が生まれてしまい、音がビビっている場合があります。次の図6よりも図7のように、人差指がネック上からはみ出すくらいの乗せ方をしてみましょう。

セーハする指のコツ
セーハする指のコツ

 また、図8よりも図9のように、少し人差指を曲げて、指の(親指側)側面で押さえる角度にしてみて下さい(第二関節のヘコみが弦から離れる角度)。もちろん、このとおりじゃないとダメというわけではありませんよ。こうした工夫を自分で探って、綺麗な音がする自分なりの角度を見つけてほしい、ということです。

 セーハ・コードをずっと押さえ続けることは、プロでも疲れることです(特にアコギでは)。そんな場合には、押さえ方を変える、プレイそのものを変える、ミュートを加えてみる、休憩を挟む、オブリガードを入れる……など、回避方法がいくつかあります。そうした技を自分で見つけていける考え方に向かっていくこと──これも上達のコツなわけです。

『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』

著者いちむらまさき
品種電子書籍
発売日2006.05.17
ISBN9784845613168

いちむらまさき プロフィール

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。

東京でギター/ウクレレ楽器教室も。

◎公式サイト→https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki