サトウカツシロ(BREIMEN)のモダン&ファンキーなプレイを支える使用機材 サトウカツシロ(BREIMEN)のモダン&ファンキーなプレイを支える使用機材

サトウカツシロ(BREIMEN)の
モダン&ファンキーなプレイを支える使用機材

最新作『FICTION』で、オリジナリティ溢れる多彩な音色を聴かせてくれたサトウ。今回は、BREIMENのライブやレコーディングで活躍する彼のメイン・ギアを一挙に紹介!

取材・文=伊藤雅景 写真=星野俊

Guitars

Fender Custom Shop
Jazzmaster Journeyman Relic

Fender Custom Shop Jazzmaster Journeyman Relic

サトウの多彩なプレイを支えるメイン器

黒のマッチング・ヘッドや、ボディ下部の塗装剥げから覗くピンク・ペイズリーがクールなジャズマスター。これがサトウの不動のメイン・ギターだ。今作『FICTION』では全曲で使用しており、特にこのギターとZ.VEX EFFECTSのLo-Fi Junkyの組み合わせは、彼が最も気に入っているサウンド。激しいアーミングを行なうため、ブリッジはマスタリー・ブリッジへ換装されている。弦は本器を含むすべてのギターでELIXIRのOPTIWEB(.010〜.046)をレギュラー・チューニングでセット。

Rittenhouse Guitars
T-Model

Rittenhouse Guitars T-Model

“音がいなた過ぎて、ちゃんと弾かないと鳴らない”

2019年秋頃に、NulbarichのJQ(vo)から譲り受けたというギター。激しいレリック加工のように見えるが、使用しているうちに塗装が剥げてしまった部分がほとんど。サトウは本器のビンテージ・ライクで枯れたサウンドが気に入っているものの、曰く“音がいなた過ぎて、ちゃんと弾かないと鳴らない”とのこと。今作では「綺麗事」で使用。

Paul Reed Smith
McCarty 594

Paul Reed Smith McCarty 594

シングル・コイルのような鈴鳴り感

2021年12月に渋谷の楽器店“Hoochie’s”で入手したという本器は、サトウが所有する唯一の2ハム・スタイルのギターだ。彼自身、“自分が持っている楽器の中で1番完成度が高いギター”と絶賛していた。特にリア・ピックアップの分離感が凄まじく、ハムバッカーでも“ギャリッ”としたクリーンが鳴ることに驚いたそう。今作では「MUSICA」、「チャプター」、「エンドロール」などの楽曲で登場している。

OOPEGG
Trailbreaker Mark-I

OOPEGG Trailbreaker Mark-I

サウンド・メイクの可能性を広げた1本

3つのタイプのピックアップ(ハムバッカー、シングルコイル、P-90)を自在に組み合わせることができるこちらのギターは、2021年10月に入手し、今作『FICTION』リリース前に先行配信された「あんたがたどこさ」のレコーディングで起用したという1本。同曲の深く歪んだバッキング・サウンドが本器によるものだ。改造は一切施しておらず、オリジナルの状態で使用している。

Epiphone
1964 FT-45

Epiphone 1964 FT-45

10代の頃に入手したビンテージ・ギター

サトウが唯一所有しているアコースティック・ギター。“19歳の頃に買ってから一度もメンテナンスしていないにも関わらず不具合が出ない”と、全幅の信頼を置いている。乾いたビンテージ・サウンドが特徴ではあるが、“乾きすぎず丁度いい絶妙なレンジ感”と話してくれた。なお、ピックアップがあと付けされているが、本作ではマイク録りでレコーディング。

Pedalboard

Pedalboard

【Pedal List】
①Shin’s Music/Baby Perfect Volume Hybrid(ボリューム・ペダル)
②Z.VEX EFFECTS/Lo-Fi Junky Clear(フラッター/ビブラート)
③XOTIC/XW-1(ワウ)
④J. Rockett Audio Designs/The Jeff Archer(オーバードライブ)
⑤FREE THE TONE/FIRE MIST FM-1V(オーバードライブ)
⑥D*A*M/Dope Priest(ファズ)
⑦Spaceman Effect/Gemini IV(ファズ)
⑧Maxon/Overdrive Pro(オーバードライブ)
⑨Line 6/HX Effects(マルチ・エフェクター)
⑩VITAL AUDIO/POWER CARRIER VA-08 MKII(パワー・サプライ)

BREIMENのレコーディングやライブで活躍するサトウのメイン・ボードを解説していこう。接続順は、①〜⑨まで番号順に直列でつながれている。

まず、今作で最も使用頻度の高かった②は、“真ん中のComp-LoFiツマミをゼロにした時の、パッキパキの’80sコンプのような音”がサトウのお気に入り。

④はほぼ踏みっぱなしの状態。ローゲインに設定し、音を補強するプリアンプ的な用途で使用している。

また⑥と⑦のファズは楽曲によって使い分けており、④の音色に厚みが欲しい時にオンにするのが⑥、ほかのファズと組み合わせたり、様々な用途で使用するのが⑦。

最近入手したという⑧は、④に重ねがけをすることが多く、“オンにするとフレーズが持ち上がって、音の強度が上がる”とのこと。サトウは⑧&④をオンにした状態で、手元のボリューム・ノブでサウンドをコントロールすることが多いそうだ。

Albedo/Pura Shield Cable(M-Type)
取材時にオススメのシールドとして教えてくれた、AlbedoのPura Shield Cable(M-Type)。なお、ボード内のパッチ・ケーブルにはEVIDENCE AUDIOのMonorail SISを使用している。
その他、『FICTION』のレコーディングで使用したエフェクター。
その他、『FICTION』のレコーディングで使用したエフェクター。前作『Play time isn’t over』(2021年)のレコーディング時に活躍したものも含まれている。今作ではOrganic SoundsのThe Tower(写真中央)が特に活躍したそうだ。

LIVE INFORMATION

BREIMEN 3rd ALBUM 『FICTION』
RELEASE ONEMAN TOUR “NON FICTION”

【ツアースケジュール】
2022/09/17(土)/梅田シャングリラ
2022/09/18(日)/名古屋UPSET
2022/09/29(木)/Spotify O-EAST

※チケット購入の詳細は公式HPまで
https://brei.men/

作品データ

『FICTION』
BREIMEN

スペースシャワー/PECF-3272/2022年7月20日リリース

―Track List―

01.フィクション
02.ドキュメンタリ
03.CATWALK
04.苦楽ララ
05.MUSICA
06.D・T・F
07.あんたがたどこさ
08.綺麗事
09.チャプター
10.エンドロール

―Guitarist―

サトウカツシロ