ペダル型アンプ・ヘッド、Blackstar Dept. 10 AMPED 1の実力をPABLOがチェック! ペダル型アンプ・ヘッド、Blackstar Dept. 10 AMPED 1の実力をPABLOがチェック!

ペダル型アンプ・ヘッド、Blackstar Dept. 10 AMPED 1の実力をPABLOがチェック!

イギリスのアンプ/エフェクター・ブランド=Blackstarから発売されたペダル・サイズのギター・アンプ・ヘッド、“Dept. 10 AMPEDシリーズ”が話題を呼んでいる。ラインナップも豊富で、6種類のパワー管のモデリングを持つ“AMPED 1”、3つのエフェクトを備えた“AMPED 2”、3チャンネル仕様のハイゲイン機“AMPED 3”という全3モデルが用意されている。今回は様々なアーティストのサポート・ギターを務めるPABLOを招き、AMPED 1の実力を試してもらった。

取材・文:小林弘昂 撮影:星野俊
Presented by コルグ
※本記事はギター・マガジン2023年8月号にも掲載されています。

Blackstar Dept. 10 AMPED 1

Blackstar Dept. 10 AMPED 1

ボードに組み込めるペダル型の100Wギター・アンプ

BlackstarのDept. 10 AMPED 1は、出力が100Wでありながら、幅が200mm、奥行きが149mmというペダルボードに組み込めるサイズ感が特徴。手持ちのエフェクターと組み合わせることで、アンプまで含んだトータルのサウンドを手軽に持ち運べる画期的な機材だ。

Dept. 10 AMPED 1のバック・パネル
背面には、スイッチャーなどのシステムに組み込みやすいMIDI端子や、レコーディング時に低レイテンシーを実現するUSBオーディオ端子、外部エフェクターに電源を供給可能な2つのDC9Vアウトなどを備える。
Dept. 10 AMPED 1の筐体側面
XLRアウトや、次世代DSPスピーカー・シミュレーターの“CAB RIG”も搭載。さらに無償のソフトウェア“Architect”も付属されるので、USB/XLRアウト経由でPCと接続すれば様々なセッティングが可能になる。

PABLO’s Impression
ブティック・アンプ的というか、高級な鳴り方をしています。

100Wのアンプ・ヘッドなのにめっちゃ静かです。

まずはAMPED 1を4×12のキャビネットに接続し、ギターを直接つないで音を鳴らしてみましょう。

 クリーンの音がプリプリですね。そして100Wのアンプ・ヘッドなのにめっちゃ静かです。それが凄く良いですね。

 VOICEスイッチをUKにして、GAINツマミを上げると歪ませることもできます。パワー管モデリングのRESPONSEツマミをEL34にして歪ませてみたんですけど、ビンテージの100Wのマーシャル・アンプみたいな印象。もちろんメインの歪みとして使えるクオリティですが、僕はこのサウンドを“ビンテージ・アンプを再現するキャラクターの要素”として使いたいです。

 知らない人がこの音を聴いたら、“えっ、ペダルなの!?”って驚くと思いますよ。

リバーブの質感はいかがですか?

 スプリングではなく、ホールっぽいんですよ。あえてそういう風にしているのかな? 現在のレコーディングでは、ボーカルやギター・トラック、リズム・トラックなど、多岐にわたってリバーブをかけて奥行きを作っているんですけど、そういう“超モダンなリバーブ”という印象ですね。これをかけっぱなしにするだけで、オケに入った時に立体感が出せると思います。

ペダルの歪みをメインで使いたい人にオススメ。

そして、ギターとAMPED 1の間にいくつか歪みペダルをつなげて音作りをしてみました。

 普通のアンプやプリアンプはレベルを上げすぎると音が歪んでいくんですけど、AMPED 1はVOICEスイッチをUSかFLATに設定すれば音量をグイッと上げても歪まないし、インプットのヘッドルームも高くクリアな印象。なので、ハイゲインなディストーションをつないでもバッチリで、ロー・エンドが綺麗に出せます。だからハイゲインなディストーションをつないでもバッチリで、ローがどこまでも出せます。

 オーバードライブをつなげておいて、その前段にソロで踏む用のクリーン・ブースターを置くのも良さそうですね。

 ヘッドルームやレンジの広さはもちろん、レスポンスも速いので、ブティック・アンプ的というか、高級な鳴り方をしています。

PABLOさんだったらAMPED 1をどのように使いたいですか?

 ライブやレコーディングでも余裕で使えます。レコーディングでの用途で言うと、バッキングとリードでキャラクターをすぐに変えることができるので、それがありがたいですね。

 ライブでは、ペダルの歪みをメインで使いたい人にオススメかな。ギター、AMPED 1、それと好きなペダル数台で音作りが完結して、どこでも勝負できますから。

 家で作った音をスタジオやライブハウスでそのまま出せるのも凄く良いポイントです。

Other Models

Dept. 10 AMPED 2

Dept. 10 AMPED 2
価格:110,000円(税込)

エフェクトを備えた万能モデル

RESPONSE6L6/EL34/EL84
EFFECTSMODULATION、DELAY、REVERB

Dept. 10 AMPED 3

Dept. 10 AMPED 3
価格:100,100円

ハイゲイン・プレイヤーに最適!

RESPONSE6L6/EL34/EL84
CHANNELCLEAN、CRUNCH、OVERDRIVE

PABLO

パブロ◎1980年、兵庫県生まれ。2006年にPay money To my Painのギタリストとしてデビュー。現在はHYDEやLiSAのサポートを務める傍ら、数多くのアーティストのサウンド・プロデュースや楽曲提供なども行なっている。そのほかThe RavensやRED ORCAなど、自身のプロジェクトでも活動中。

PABLO公式HP
Twitter:@BACK_to_APRIL
Instagram:@pablo_japan
PABLO公式YouTubeチャンネル

Blackstar
Dept. 10 AMPED 1

【スペック】
POWER: 100W
TYPE: Digital with Class D Power Amp
VOICE: USA, UK, Flat
EQ: Bass, Middle, Treble
POWER REDUCTION: 100W, 20W, 1W
RESPONSE: KT88, 6L6, EL34, 6V6, EL84, Linear
REVERB: Yes (more settings via Architect)
REVERB FREEZE: Yes
USB AUDIO: Yes (4 channel)
XLR CAB RIG OUTPUT: Yes
EFFECTS LOOP: Yes (series or parallel selectable in Architect)
FOOTSWITCHABLE PRESET: Yes
MIDI CONTROL: Yes
SPEAKER OUTPUTS: 8 Ohm, 16 Ohm
9V DC OUTPUTS: 2 (maximum combined current 500mA)
VOLTAGE: 100V to 240V ~ 50/60Hz
WEIGHT: 1.28kg
DIMENSIONS: 200 x 81 x 149 (mm)

【価格】
93,500円(税込)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

ギター・マガジン2023年8月号
ぼっち・ざ・ろっく!

本記事はギター・マガジン2023年8月号にも掲載されています。