UNISON SQUARE GARDENが『Ninth Peel』のリリース・ツアー・ファイナルを、2023年7月1日に東京ガーデンシアターで開催。そのステージで斎藤宏介(vo,g)が使用したアンプ&ペダルボードを紹介しよう。アンサンブルを華やかに彩る、こだわりの機材をご覧あれ!
取材/文=伊藤雅景 機材写真=星野俊 ライブ写真=Viola Kam
斎藤宏介のペダルボード
【Pedal List】
①FREE THE TONE/JB-82S(ジャンクション・ボックス)
②FREE THE TONE/ARC-3(プログラマブル・スイッチャー)
③VEMURAM/Jan Ray(オーバードライブ)
④Way Huge/Saucy Box HC(オーバードライブ)
⑤Friedman/BE-OD(ディストーション)
⑥Eventide/Pitch Factor(ハーモナイザー)
⑦DigiTech/Whammy 5(ピッチシフター)
⑧OOPEGG/Super Retro Reverb(リバーブ)
⑨Line 6/M9(マルチ・エフェクター)
⑩Sonic Research/ST-300(チューナー)
⑪Lehle/1 at 3 SGoS(ライン・セレクター)
⑫Vital Audio/VA-08 Mk-II(パワー・サプライ)
⑬Kenton/THRU-5(MIDIスルー・ボックス)
⑭Source Audio/SA167(EXPスイッチ)
⑮サーキュレーター用ON/OFFスイッチ
②FREE THE TONE/ARC-3(プログラマブル・スイッチャー)でプログラムを管理する斎藤宏介のペダルボード。③〜⑩のペダルはすべて②に接続されている。
ギターの信号は、①FREE THE TONE/JB-82S(ジャンクション・ボックス)を経由し、②のインプットへ入る。②のアウトプットからは⑪Lehle/1 at 3 SGoS(ライン・セレクター)へ。そして再度①を通過し、2台のアンプのインプットへそれぞれ向かう。
各ペダルの基本的な使い方は以下のとおりだ。
コード・プレイで使用する歪みは③VEMURAM/Jan Ray(オーバードライブ)。ディバイデッド・バイ・サーティーンのCJ11 W(コンボ・アンプ)を“歪まないギリギリ”の状態でセッティングし、③でゲインを足している。また、頻度は少ないがクリーン・トーンが必要な際は③をオフにする。
ソロやリード・プレイでは後述するボグナーのアンプ、Shiva HeadのChannnel 2に、④Way Huge/Saucy Box HC(オーバードライブ)をプラス。さらに強く歪ませる際はShiva HeadのChannnel 1と⑤Friedman/BE-OD(ディストーション)を組み合わせる。
ピッチ・シフト系のエフェクトは⑥Eventide/Pitch Factor(ハーモナイザー)と⑦DigiTech/Whammy 5(ピッチシフター)が担う。⑦のおもな使用曲は「シュガーソングとビターステップ」。ギター・ソロで⑦を操作している様子が確認できた。なお、フット・スイッチ⑭は⑥のバンク選択用。
空間系エフェクターは⑧OOPEGG/Super Retro Reverb(リバーブ)と⑨Line 6/M9(マルチ・エフェクター)の2台。⑨ではロング/ショート/リバース・ディレイやオート・ワウなどのエフェクトをプリセット。MIDI機能は使わずに、本機のフット・スイッチで直接プログラムを切り替えている。
ライン・セレクター⑪は、②でMIDI管理されており、各音色ごとに鳴らすアンプが切り替わるようプログラムされている。
斎藤宏介の使用アンプ
ステージには3台のアンプが並べられていた。上写真の左から、クリーン/クランチ用のディバイデッド・バイ・サーティーン、サブのボグナー(上に置かれているのはワイヤレス・システムのSHURE/AD4D)、メインのボグナー。今回はサブのボグナーを除いた、2機種を紹介しよう。
Bogner/Shiva Head
& SUNN/Speaker Cabinet
ユニゾンのリード・サウンドを生み出す2ch仕様のボグナー&サン
リード・プレイやギター・ソロで使用する、ボグナーのヘッドにサンのキャビネットを組み合わせたセット。前述のとおり、本機のサウンドに歪みエフェクターを組み合わせることで、コシのあるトーンを生み出している。ツマミはBASSが控えめ、MIDDLE&TREBLEがかなり上げめなところが特徴だ。収音するマイクは左からSHURE/KSM32(コンデンサー・マイク)とSHURE/BETA57A(ダイナミック・マイク)。
Setting
【Ch1】
VOL 1=2時
BASS=9時過ぎ
TREBLE=2時過ぎ
BRIGHT SWITCH=OFF
【Ch2】
GAIN 2=12時過ぎ
BASS=10時
MIDDLE=4時
TREBLE=3時
VOL 2=1時
B.VOL 2(Boost Volume)=2時
M.VOL(Master Volume)=11時過ぎ
PRESENCE=2時過ぎ
BRIGHT SWITCH=OFF
SHIFT SWITCH=OFF
Divided by 13/CJ11
キレのあるコード・バッキングを支えるコンボ・アンプ
斎藤のクリーン〜クランチを生み出す、ディバイデッド・バイ・サーティーンのCJ11。その名のとおり11Wと小出力なコンボ・アンプだ。本機は50年代のフェンダー・アンプの音色をモチーフにしたモデルで、ライブでもそのグラッシーなサウンドを体感できた。歪まないギリギリの目盛りまでVOLUMEを上げるところが音作りのポイント。なお、収音するマイクは前述のボグナー&サンと同様だ。
Setting
MV(Master Volume)=12時過ぎ
BASS=8時
TREBLE=9時前
VOLUME=10時
PULL BOOST=ON
LIVE INFORMATION
TOUR 2023 “Ninth Peel” next
- 2023年10月31日(火)/神奈川県 CLUB CITTA’
- 2023年11月02日(木)/福岡県 Zepp Fukuoka
- 2023年11月03日(金)/鹿児島県 CAPARVO HALL
- 2023年11月06日(月)/神奈川県 KT Zepp Yokohama
- 2023年11月07日(火)/神奈川県 KT Zepp Yokohama
- 2023年11月09日(木)/2023年11月12日(Sun)/宮城県 GIGS
- 2023年11月13日(木)/秋田県 Club SWINDLE
- 2023年11月16日(木)/大阪府 なんばHatch
- 2023年11月17日(金)/大阪府 なんばHatch
- 2023年11月20日(月)/愛知県 Zepp Nagoya
- 2023年11月21日(火)/愛知県 Zepp Nagoya
- 2023年11月26日(日)/広島県 BLUE LIVE HIROSHIMA
- 2023年11月27日(月)/高知県 X-pt.
- 2023年11月29日(水)/香川県 festhalle
- 2023年12月05日(火)/滋賀県 U★STONE
- 2023年12月06日(水)/大阪府 GORILLA HALL OSAKA
- 2023年12月11日(月)/東京都 Zepp Haneda
- 2023年12月16日(土)/沖縄県 ミュージックタウン音市場
作品データ
『Ninth Peel』
UNISON SQUARE GARDEN
トイズファクトリー/TFCC-81008/2023年4月12日リリース
―Track List―
- スペースシャトル・ララバイ
- 恋する惑星
- ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ
- カオスが極まる
- City peel
- Nihil Pip Viper (Album mix)
- Numbness like a ginger
- もう君に会えない
- アンチ・トレンディ・クラブ
- kaleido proud fiesta
- フレーズボトル・バイバイ
―Guitarist―
斎藤宏介