名越由貴夫による、アンブレラカンパニーMayonaise Fuzzの試奏&おすすめセッティング4選 名越由貴夫による、アンブレラカンパニーMayonaise Fuzzの試奏&おすすめセッティング4選

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名越由貴夫による、アンブレラカンパニーMayonaise Fuzzの試奏&おすすめセッティング4選

多くの海外ペダル・ブランドを日本のギター・シーンに紹介してきたアンブレラカンパニーが、オリジナル・ブランドとして初のファズ・ペダル、Mayonaise Fuzz(マヨネーズ・ファズ)をリリース。オルタナティブ・ロックで愛される名機をモチーフに、痒いところにも手が届くよう設計された本機の実力を、国内屈指のファズ・マエストロ=名越由貴夫にチェックしてもらった。彼が試奏動画内で使った、4つのおすすめセッティングも必見!!

取材/文/製品写真/図版作成=福崎敬太、伊藤雅景 動画撮影/録音/編集=川村健司

名越由貴夫 × Umbrella Company Mayonaise Fuzz

Mayonaise Fuzzの特徴とは?

オルタナティブ・ロックの象徴を万能に

個性的な海外のペダルを数多く取り扱う輸入代理店、アンブレラカンパニー。彼らのオリジナル・ブランドから、Hitchhike Drive(オーバードライブ)、#24(ディストーション)に続く歪みエフェクターとして、新たなファズ・ペダルが加わった。

その名もMayonaise Fuzz(マヨネーズ・ファズ)は、オルタナティブ・ロックで愛されるファズの名機をモチーフに、幅広いサウンドメイクを可能にした1台だ。

Umbrella Company/Mayonaise Fuzz
Umbrella Company/Mayonaise Fuzz

ボリューム、トーン、サステインという代表的な3つのコントロールは、ゼロからフルまで音楽的に使えるようにチューニングされ、さらに中音域をプッシュする“DOPING”スイッチ、歪みの構造を変化させる“1979”スイッチを搭載。

これらにより、“トーンを絞るとモコモコしてしまう”、“サステインを上げると潰れてしまう”、“アンサンブルの中で抜けてこない”などの、各種設定によって生じる悩みを解決してくれる。

DOPINGスイッチ
トーン・コントロールを調整する中で失われる中音域をプッシュし、存在感のあるファズ・サウンドを創出する。
1979スイッチ
一部のコンデンサーをカットすることで、高音域のキャラクターやロー・ゲイン時のサウンドを煌びやかに変化させる。

さわるな危険! “裏モード”とは!?

筐体の裏蓋を開けると、回路基板の右下に“NORMAL”と“URA”の文字が印字されている。そこにはジャンパー・ピンがあり、その組み合わせを変更することで“ノーマル・モード”と“裏モード”を切り替えることができる。

“NORMAL/URA”のモード切り替え箇所
筐体内部の回路右下にある“NORMAL/URA”のモード切り替え箇所。
ジャンパー・ソケットを差し替える
写真のようにジャンパー・ソケットを差し替えることで、モードの切り替えが可能。

“裏モード”は暴力的な低音の存在感と、ゴツゴツと主張の強いアタックを演出する。玄人好みのこのサウンドは、ぜひ入手してその耳で確認してほしい。なお、“裏モード”時はLEDのカラーが“ブルー”になる。

その他の特徴

  • トゥルー・バイパス
  • DC9V(極性:センターマイナス)/消費電流15mA ※電池駆動には非対応

名越由貴夫に聞く、Mayonaise Fuzzの実力

名越由貴夫
名越由貴夫

色んなファズの欠点を払拭して、欲しいところが出てくれる

第一印象から聞かせて下さい。

 色んな設定を試してみたんですけど、“どんなポジションでも抜けてくる”っていう感覚ですね。ビッグマフ系はストライクゾーンが狭い印象があるんですけど、Mayonaiseは音楽の形態に合わせて変えられる優れものだなっていう印象でした。

各コントロールの感触は?

 わかりやすいです。サステインもスムーズにちゃんと変化してくれるし、トーンを落としてもこもりすぎず、抜けも残っている。でもはっきりと変化もわかる。

 “DOPING”スイッチは中音域の押し出しが凄く強くなるのと、密度も濃くなる感じがしましたね。トーンの設定にもよるんですけど、ロー・ミッドも出て、抜けもありつつ太く感じる。オフでもオンでもどちらでも好きでした。

 で、“1979”スイッチは、ビッグマフ系のフィルター感や潰れ感が解消されて、ギターのボリュームを絞った時に素直に反応してくれる感じがしましたね。膜が取れるというか、Mayonaiseって言ってるのに油膜がなくなる(笑)。色んな音楽で使える感じになりますね。

今回は動画では収録しませんでしたが、“裏モード”を使った印象はどうでしたか?

 低音域が強調されるので、潰れるかと思いきや、わりとそうでもなくて。ビンテージ・マーシャルとかだと“ブンッ”っていうアンプの風圧みたいなものがあると思うんですけど、そういう部分が押し出されて、自分的にはかなり好みです。

 ピックアップをリアにしてもフロントにしても、同じような下がついてくるので、両方で欲しい低音が得られる。意外とね、これは好きでした。

さて、様々な種類のファズを弾いてきた中で、どんなファズだと思いますか?

 ファズってキャラクターが強いがゆえに、ものによって使い道が限定されるものが多いと思うんです。でも、Mayonaiseはオールマイティで。かと言ってキャラがないわけではなく、そこもハッキリしている。色んなファズの欠点を払拭して、欲しいところが出てくれますね。ファズらしさはちゃんとあるけど、その枠を超えた感じがあります。

どういったギタリストにオススメですか?

 これは色んなジャンルの人にオススメできますね。使い勝手が良いと思いますよ。ファズを使っている人にとっては、今まで持っていたもので使いづらいなって思っていた部分が解消されるだろうし、ファズをあまり使ったことがない人でも“何これ、カッコ良い”みたいに入りやすいんじゃないかな。苦手な食べ物でも、“これなら食える”みたいなところがありますよね。

モード別、名越由貴夫のおすすめセッティング

① DOPING:OFF/1979:OFF

おすすめセッティング①

名越 スイッチをどちらもオフにした状態だと、ビッグマフ的な設定に近いけど、それよりも全然音が抜けてくる。普通ならもう少しフィルター感があると思うけど、これは素直に使えます。トーン・コントロールを真ん中よりも少し上げたほうが、中高域に“カリッ”とした感じが出て良かったですね。

DOPING:ON/1979:OFF

おすすめセッティング②

名越 DOPINGスイッチをオンにすると、中音域から中高音域の可聴範囲が凄く濃くなる印象です。抜けがありつつ太さもあって、サステインをここまで上げても音が潰れない。トーンをゼロにしてもこれだけ抜ける音になって不思議でしたね。俺がビッグマフ系のエフェクターを改造するなら、こういう音に近づけるかもな。

③ DOPING:OFF/1979:ON

おすすめセッティング③

名越 1979スイッチをオンにすると、ファズフェイス的な使い方もできる……不思議だよなぁ。無駄なコンプ感がなくて、かと言って“コンプ感がなさすぎて使いづらい”というのもない適度さ。この場合はサステインをちょっと絞ったほうが良かった。トーンを絞っても上が伸びる、凄くナチュラルな音になりましたね。

DOPING:ON1979:ON

おすすめセッティング④

名越 どちらもオンにすると、6弦すべてを鳴らしても音の分離感が良くて、上も伸びるし中高音域も前に出てくる感じがありましたね。トーンをこれくらい絞っても潰れない。ハムバッカーかシングルコイルか、それにアンプによっても効きは変わってくると思うけど、サステインはどのポジションでも分離が良かったので、ちょうどいいくらいにしました。

Umbrella Company
Mayonaise Fuzz

【スペック】
◎コントロール:ボリューム、トーン、サステイン、DOPINGスイッチ、1979スイッチ、“NORMAL/URA”モード切り替え
◎入出力端子:インプット、アウトプット
◎電源:9Vアダプター
◎外形寸法:70(W)×125(D)×60(H)mm
◎重量:285g

【価格】
27,500円(税込)

【問い合わせ】
アンブレラカンパニー TEL:042-519-6855 https://umbrella-company.jp/