十台十色の個性を放つ、小型アンプ専用アプリ。 各モデルの操作感などをチェック! 〜鷲山和希(Suspended 4th)が試奏!小型ギター・アンプ18選【2025年版】 十台十色の個性を放つ、小型アンプ専用アプリ。 各モデルの操作感などをチェック! 〜鷲山和希(Suspended 4th)が試奏!小型ギター・アンプ18選【2025年版】

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十台十色の個性を放つ、小型アンプ専用アプリ。 各モデルの操作感などをチェック! 〜鷲山和希(Suspended 4th)が試奏!小型ギター・アンプ18選【2025年版】

最新の小型ギター・アンプを、Suspended 4thの鷲山和希のコメントと共に紹介する本企画。今回の試奏ラインナップの中には、専用アプリに対応しているモデルが複数ある。ここでは、今や現代小型アンプにとってはスタンダードな付属品とも言えるこのアプリについて、それぞれの操作感や特徴などを語ってもらった。

取材/文:鈴木誠 撮影:大谷鼓太郎

少しずつ自分好みになっていく様は、
アプリ対応のアンプならではですね。

今回試した小型アンプの中には、専用アプリ対応のモデルが多くラインナップしていましたね。

自分自身、これまでアプリで音作りはしなかったので、ちょっと敬遠している部分がありましたけど、今回実際に触ってみたら意外とどれも使いこなせました。アプリで音作りをしていって少しずつ自分好みになっていく様は、アプリ対応のアンプならではですね。

特に気になったものはありましたか?

Sparkシリーズの“Sparkアプリ❶”は、そもそも音作り用のツマミがないSpark GOのような製品があるだけに、直感的に使えることの大事さを強く意識していそうです。イメージする言葉を入力すると自動的に音作りしてくれる“Spark AI”も、インスピレーションを与えてくれる機能だと思いました。

AIで音作りをしてくれるのは、まさに現代的な機能ですよね。

逆にBOSSのKATANA-AIRとKATANA-AIR EXは、本体だけでもそれなりに深い音作りができちゃうのが良かったですね。本体の操作に“BOSS TONE STUDIO for KATANA-AIR❷”のアプリ画面が追従するので、使っていくうちに“LEDがオレンジだとディストーションがブースターになっている”という感じで色と対応して覚えられたりして、本体だけでも操作できるようになってきます。“ユーザーの気持ちを知ってるなあ”という感じですね。

ほかに印象的だったものは?

ヤマハのTHR30Ⅱ Wirelessも、本体のツマミと“THR Remoteアプリ❸”の画面との連動がスムーズだったのが印象的です。THRに関しては、アプリで細かなパラメーターにアクセスできるようになったことで音作りの制約から完全に解放されて、これまでのヤマハのイメージが変わるぐらいのインパクトがありました。

❶ Spark専用のSparkアプリ
❶Spark専用のSparkアプリ
❷BOSSのBOSS TONE STUDIO for KATANA-AIR
❷BOSSのBOSS TONE STUDIO for KATANA-AIR
❸ヤマハのTHR Remoteアプリ
❸ヤマハのTHR Remoteアプリ

どのアプリもできることや使い心地がそれぞれなので、
自分の肌に合うかどうかをよくチェックしたほうがいいですね。

アプリの操作に苦手な印象を抱いているユーザーも少なくないと思いますが、そういう方たちにアンプ選びのアドバイスをすると?

シンプルを求める人は、使わない機能があることで惑わされてしまう側面があると思うので、そういう人はアプリもシンプルな作りになっている機種を選んだほうがいいと思います。例えばNUXのMighty Airで使うアプリの“Mighty Amp❹”は、画面にパラメーターがたくさん並んでいて一見複雑そうですけど、パラメーターの一覧性が高いですし、エフェクトごとのページを移動するのもわかりやすくて迷いませんでした。

なるほど。

逆に、“色々やりたい! 全部の機能を使いこなすんだ!”という人であれば、多機能なデバイスを選ぶと楽しめると思います。HOTONEの“PULZE❺”は無限かと思うくらい、サウンド・バリエーションが盛りだくさんでした。知識のある人が深掘りするとキャビネット・シミュレーションまで使いこなせそうですし、初心者であれば“この名前のアンプはこんな感じの音がするんだな”という勉強にもなりそうです。ドラム・パターンのBPMをタップ・テンポ入力で変えられるのも、曲のスケッチなんかに便利そうな印象を受けましたね。

❹NUXのMightyAmp
❹ NUXのMightyAmp
❺HOTONEのPULZEアプリ
❺HOTONEのPULZEアプリ

使いやすかったアプリはありましたか?

画面の見やすさでいうと、フェンダーのMustang Micro Plusで使う“Fender Toneアプリ❻”ですね。歴代のアンプやエフェクトのアイコンがずらっと並んでいて、カタログを見ているみたいで楽しいです。なんとなくその見た目からサウンドを想像できる部分もありますし、“気に入ったらそのアイコンの実機を買えばいい”くらいのノリを感じます(笑)。ただ楽しいだけじゃなく、TS系のオーバードライブには原音ミックスのノブが付いていたり、単純な再現だけではない細やかさも行き届いているなと思いました。

❻フェンダーのFender Toneアプリ

アプリを使って音を作る中で、印象に残ったサウンドはありましたか?

BlackstarのID:CORE V4 Stereo 10 Bluetoothのアプリ“Blackstar Architect❼”は、スマホではなくパソコン用ですが、そこから呼び出したエンベロープ・フィルターの音がカッコよかったですね。スーパー・ワイド・ステレオに切り替えた時の音の広がり感が独特で、楽しめました。キャビネット・シミュレーションのほかにマイクの種類や位置も選べますが、オフ・アクシスにすると“録り音”っぽくなったりします。逆にマイクをオン・アクシスの位置に置いて、キャビネットも1発のものを選ぶと、ダイレクトな音になって練習向きな感じでしたね。

❼Blackstar専用のBlackstar Architect
❼Blackstar専用のBlackstar Architect

では、現代のアプリ連動アンプの強みとは?

例えばルーパーは練習や曲のスケッチに使えますし、ふと時間ができた時に遊べるのも良いなと思います。どのアプリもできることや使い心地がそれぞれなので、自分の肌に合うかどうかをよくチェックしたほうがいいですね。色んなレビューを吟味して選ぶのもアリですし、楽器店で実際に音を出してアプリも使わせてもらったりしながら、お気に入りの1台を選べたら最高ですよね。

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