最新の小型ギター・アンプを、Suspended 4thの鷲山和希の試奏コメントと共に紹介する本企画。今回はMarshallのMG10をチェック!
取材/文:鈴木誠 撮影:大谷鼓太郎 アイキャッチ・デザイン:猪野麻梨奈
Marshall
MG10
シンプルな操作性で
自宅練習に最適な小型コンボ
6.5インチ・スピーカーを1基搭載する出力10Wのトランジスタ・アンプ。この“MG Gold”シリーズはマーシャル・アンプの中でベーシックな位置付けでありながら、エミュレート回路付きのヘッドフォン端子を備えるなど、練習用にとどまらないクオリティが特徴だ。
重量は4.8kgで、チャンネルはCLEANとOVERDRIVEの2つを装備。CLEANチャンネルはGAIN/VOLUMEが連動した1ボリュームで、OVERDRIVEチャンネルはGAINツマミとVOLUMEツマミが独立している。両チャンネル共通のCONTOURツマミはシリーズ内でもMG10のみに搭載され、中音域に作用する。左に回すとスクープ、右に回すとブーストされたサウンドを得られるツマミだ。
なおMG Goldシリーズは、このMG10のほかに15W、30W、50Wのモデルもラインナップ。それぞれ出力やスピーカー径が大きくなるだけでなく、内蔵エフェクトや別売フット・スイッチに対応するなどの違いがある。
Washiyama’s Comment
マーシャルらしい音の飛び方
このクリーン、好きだなあ
鷲山 “マーシャルってこうだよな!”っていう音の飛び方をしてくれます。このクリーン、好きだなあ。リハーサル・スタジオにはだいたいマーシャル・アンプがあるので、それと共通性の高い実験用アンプとして自宅での音作りに役立ちそうです。ペダルで音色を作り込みたい時にも、こういうフラットな感じが得られる自宅アンプがあると便利ですね。
EQはOVERDRIVEチャンネルにツマミが1つだけで、非常にシンプルです。このCONTOURツマミはミドルに効きますが、TONEノブの感覚で使っても良さそうですね。例えば環七沿いに住んでいる人で、日中にクルマの騒音でローが聴こえないなあという時にはCONTOURを上げましょう(笑)。
ヘッドフォン端子から出る音は、いわゆるIRというより、マイキングしたようなリアルな雰囲気があります。スタック・アンプで弾いた音をレコーディング・スタジオのコンソール・ルームで聴くような生々しさを感じますね。日々の練習だけでなく、実戦的なアンプかなと感じました。
Marshall
MG10
【スペック】
●出力:10W(ソリッド・ステート)
●コントロール:CLEAN VOLUME、CHANNEL SELECT SWITCH、OVERDRIVE CHANNEL(GAIN、VOLUME)、CONTOUR
●入出力端子:INPUT、AUX IN、PHONE
●スピーカー:6.5インチ×1
●インピーダンス:8Ω
●電源:電源コード
●サイズ:290(W)×170(D)×310(H)mm
●重量:約4.8kg
【価格】
16,500円(税込)
【問い合わせ】
ヤマハミュージックジャパン お客様コミュニケーションセンター
0570-056-808
https://www.marshallamps.jp/