関口シンゴ meets Positive Grid Spark 2 関口シンゴ meets Positive Grid Spark 2

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関口シンゴ meets Positive Grid Spark 2

Positive Gridの製品の魅力と実力をギタリストのインプレッションを通して紐解いていく新連載がスタート! 記念すべき第1回目に登場するのは、Ovallのギタリストであり、様々なミュージシャンのサポートでも知られる関口シンゴ。試奏するのは“究極の練習用アンプ”として開発されたPositive GridのSpark 2。素晴らしいサウンドと快適な操作性を兼ね備えたモデリング・アンプだ。実力派ギタリストの目にSpark 2はどのように映ったのだろうか?

Presented by メディア・インテグレーション
取材=尾藤雅哉(BITTERS) 撮影=星野俊
*本記事はギター・マガジン2025年11月号に掲載した「関口シンゴ meets Positive Grid Spark 2」を再構成したものです。

関口シンゴとSpark 2
関口シンゴとSpark 2

究極の練習用アンプ “Spark 2”とは?

Spark 2のトップ・パネル
Spark 2のトップ・パネル

Spark 2は、BIASアンプで知られるPositive Grid社が、“究極の練習用アンプ”を標榜して開発した50Wのコンパクト・アンプだ。

Sonic IQ Computational Audioによって駆動するDSPアンプ・モデリング・エンジンを搭載しており、バラエティに富んだ高品位なモデリング・サウンドを簡単な操作で手軽に楽しむことができる。

使えば使うほど賢くなるという“SPARK AI BETA”機能を備えた専用アプリには、ユーザーからの熱い要望に応えて実装されたルーパー機能や、自分のお気に入りをサウンドをオンラインで共有できる“Tone Cloud”、演奏を学習してバックトラック生成する“Smart Jam”、インターネットに演奏をシェアできるビデオ撮影機能など、ユーザーに寄り添った魅力的サービスの数々が用意されている。

あらゆるシチュエーションに対応した即戦力のモデリング・アンプと言えるだろう。

Sekiguchi’s Impression

タッチ・ニュアンスに対する再生能力の高さが素晴らしい。

まずはSpark 2を使ってみた第一印象について教えてください。

僕は1つ前のモデルを愛用しているのですが、まず最初に音色のクオリティがグンと上がっていることに驚きました。ヘッドルームに余裕があるアンプを使っているような印象で、とても奥行きのあるリッチな音だと感じましたね。フェンダーやマーシャルといった多くのギタリストにとって馴染みのある王道アンプのサウンドなども使ってみましたけど、しっかりと作り込まれているという印象です。

加えて、今回の取材でアコースティック・アンプをエミュレートした“Jumbo”というモデリング・タイプを発見できたのは、個人的に大きな収穫でした。たまたまエレキ・ギターをつないで鳴らしてみたんですけど、クリアで温かみのあるサウンドが自分のプレイ・スタイルにピッタリと合うように感じたんですよ。Jumboをベースにブースターやコンプを組み合わせて音作りをしたんですけど、自分にとって一番おいしい倍音が出るクリーン・トーンを作ることができました。凄く好きな音でしたね。

“Jumbo”の画面を操作
“Jumbo”の画面を操作

そう感じた大きな理由は、“タッチ・ニュアンスに対する再生能力の高さ”だと思います。弱く弾いた時でもちゃんと表現したい音が出ていて。そういったダイナミクスへの追従性は、出力の大きなアンプを使って大音量で鳴らせば得られるんですけど、なかなか自宅の練習環境で作るのは難しいんですよね。なのでJumboを弾いた時には、かなりテンションが上がりました。

エフェクト・サウンドのクオリティについてはいかがでしたか?

本当に凄いと感じました。特に軽く歪ませて作るクランチですね。やっぱりモデリング・サウンドで、微妙な割れ具合を表現するのは凄く難しくて。でもSpark 2は繊細なコントロールにも対応しているので、絶妙なポイントまで音を追い込みながら作り込んでいけると思います。

加えて、ツマミの効き幅もしっかりと確保されているので、ガッツリとエフェクトをかけることもできる。歪みだけでなく、揺れもの系や空間系も含めて、物足りないとは感じないんじゃないかな。すぐに天井を突いてしまわない余裕を感じますね。

あと、エフェクターのグラフィックを上下にフリックすることでオン/オフを切り替えられるのもとても使いやすかったです。マニュアルを読まなくても簡単に使いこなせるように考えられていて、素晴らしいと思いました。5分くらい操作していたら、自然とすぐに慣れましたからね。

演奏時のレイテンシーは?

まったく気になりませんでした。自分の感覚と出音にギャップを感じることなく、気持ちよく弾けましたね。

Spark 2を使って音を作り込んでいく順番は?

僕の場合、最初に好きなクリーン・トーンを作ります。最初に好みのアンプを選んでEQを決めてから、色んなエフェクトを追加していくような使い方がオススメですね。あとは“Eric Johnson”とか“Zakk Wylde”みたいにキーワードを入れるだけでサウンド・プリセットを呼び出せる“ToneCloud”機能も楽しいと思います。

“ToneCloud”の画面
“ToneCloud”の画面

“良い音”へのこだわりが一番大きな魅力。

練習をサポートするアプリ機能についても感想を聞かせて下さい。

選んだジャンルに合わせて演奏できる“Quick Jam”は、凄く良い練習になりますね。初心者に限らず、セッションの練習をしたい人にとってうってつけの機能だと思います。伴奏のオケに連動する形でシークバーとコードネームが表示されるので、譜面を見ながら演奏する練習にもなりますね。

“Quick Jam”の画面
“Quick Jam”の画面

実際にセッションをやってみた人はわかると思うんですけど、自分の目と頭で追いつかないくらいのスピード感で演奏が進行していったりするんですよ。でも、画面上に次に弾くコード・ネームやスピード感がひと目で把握できるようになっているので、事前に予行練習ができるのは便利な機能だと思います。

AIがバックトラックを自動生成してくれる“Smart Jam”については?

曲作りだけでなく、コード進行に対して色んなフレーズを考える時にも活躍してくれるように感じました。

これは新たに実装された“Looper”機能にも同じことが言えますけど、あえて自分の苦手なコード進行をループ再生させて、集中的にソロのアプローチを練習するような使い方をしたいですね。自分の手癖にない指の動きや、押さえたことのないコードフォームというのは何度もくり返し練習しないと身につかないですし、そういうテクニックはちゃんと使いこなせるようになっていないと、本番になった時に絶対に出てこないですから。

そういう意味でも、ルーパーの搭載というのはユーザーにとって嬉しい機能だと思います。

Spark 2は、どのようなプレイヤーにオススメですか?

もちろん初心者から経験者まで、ギターが上手くなりたいすべての人にオススメです。ここまで操作性や機能について色々と話してきましたけど……やっぱり一番重要なのは“音色”なんですよね。今回、Spark 2が“良い音”にこだわって開発された製品ということが実感できたし、そこが一番大きな魅力だと思います。あと、ベース・アンプやアコースティック・ギターにも対応しているのも嬉しいですよね。

気軽に持ち運べるサイズなので、誰かの家で曲作りをする時や簡単なセッションに持って行っても活躍すると思います。バッテリー駆動にも対応しているので、アウトドア環境でも使用できるんじゃないかな。価格もリーズナブルなので、自宅で本格的な音で練習したい人には、もう“Spark 2一択”だと思います。

Positive Grid/Spark 2

Positive Grid
Spark 2

【スペック】
●出力:50W
●コントロール:PRESET SELECTOR、GAIN、BASS、MID、TREBLE、MASTER、MOD、DELAY、REVERB、MUSIC、GUITAR VOLUME、LOOPER CONTROL(REC/DUB、PLAY/STOP、UNDO/REDO/CLEAR)、TAP/TUNER BUTTON、PAIR
●入出力端子:INPUT、AUX IN、PHONES、LINE OUT(L/R) 、USB-C
●スピーカー:4インチx2
●電源:DC 19Vアダプター
●サイズ:375(W)x180(D)x214(H)mm
●重量:約5.5kg

【価格】
49,500円(税込)

【問い合わせ】
メディア・インテグレーション MI事業部 カスタマーケア TEL:03-3477-1493 https://www.minet.jp

関口シンゴ プロフィール

せきぐち・しんご●1982年生まれ、東京出身のギタリスト/作編曲家/プロデューサー。2009年にmabanua(d)、Shingo Suzuki(b)と共にOvallを結成。並行してソロ活動のほか、あいみょん、アイナ・ジ・エンド、米津玄師、藤原さくら、CHEMISTRY、ハナレグミ、土岐麻子、瑛人などのプロデュース/サポート・ギタリストとしても活躍している。