青木征洋/Godspeedによる、ギタリストのためのオーディオ・インターフェースのレビュー。このページではArturiaのMiniFuse 1を紹介!
解説&試奏=青木征洋/Godspeed 撮影=星野俊
*本記事は、ギター・マガジ2025年11月号に掲載した「来たれ宅録入門者! ギタリストのためのオーディオ・インターフェース・マニュアル」の一部を抜粋し、再構成したものです。
Arturia
MiniFuse 1
クールな純白のボディと充実したソフトウェア・バンドル


AOKI’s IMPRESSION

初めての1台としてのクオリティは十分だと思いますね。
Arturiaは1999年にフランスで設立されたシンセサイザー・メーカーです。ハードウェア・シンセのサウンドをソフトウェアで再現することで評価を得て、ノエル・ギャラガーやジョーダン・ルーデス、浅倉大介などが使用していることで知られています。
そんなArturiaが最初に作ったオーディオ・インターフェースが2015年発表のAudio Fuseと呼ばれるモデルで、このMiniFUSE 1はその機能を必要最低限のスペックまでギュッと落とし手に取りやすくしたものです。
1in/2outという最小構成で、マシンとの接続はUSB-Cケーブル(USB2.0以上)で行ないバス・パワー駆動するほか、USB-A端子を通じてほかの機器に250mAまでの電力を供給することも可能です。
仮想ループバック・チャンネルを持ち、Macであればステレオ1系統、Windowsであればステレオ4系統までマシン内でループバック接続を行なえるため、配信やDAWの音声をさっとプリントするのに非常に便利です。
ソフトウェアはAbelton Live Liteやいくつかのソフトウェアの簡易版、期限付きライセンスが付属するほか、Arturiaのエフェクトがいくつか付属します。しかもありがたいことに、Arturiaのエフェクトは試用版ではなく永久ライセンスというのが良いですね。
音に関して、マイクプリには十分なゲインがありますし、わずか1万円強で買えるオーディオ・インターフェースの音と考えると、初めての1台としてのクオリティは十分かと思います。
Instrument入力も十分に感度が低いのでそうそうクリップすることはないでしょう。レイテンシーもバッファ・サイズを64まで下げれば48kHzで入出力ともに5msecを切ります。もちろんダイレクト・モニタリングもできますよ。

Arturia
MiniFuse 1
【スペック】
●アナログ入力:マイク/ライン/楽器(Hi-Z)入力(XLR/TRSフォーン・コンボ)
●アナログ出力:ライン出力×2(TRSフォーン)
●ヘッドフォン出力:ステレオ・フォーン
●接続: USB-C
●ビット/サンプリング・レート:最大24ビット/192kHz
●付属品:USB-Cケーブル、USB-C to USB-Aアダプター
●外形寸法:154(W)×43(H)×100(D)mm
●重量:336g
【動作環境】
●Mac:Mac OS 10.13以降
●Windows:Windows 10以降
【付属DAW/プラグイン】
●DAW:Ableton Live Lite
●プラグイン: Arturia Analog Lab Intro(バーチャル・アナログ・シンセサイザー)、Arturia FX(Pre 1973/プリアンプ、Rev PLATE-140/リバーブ、Delay TAPE-201/ディレイ、Chorus JUN-6/コーラス)、Native Instruments Guitar Rig 6 LE(マルチ・エフェクター、アンプ・シミュレーター)、 Auto-Tune Unlimited (ピッチ補正)、Splice Creator Plan(サンプル・パック)
【希望小売価格】
18,700円(税込)
【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 https://korg.com/support_j/