青木征洋／Godspeedによる、ギタリストのためのオーディオ・インターフェースのレビュー。このページではSSLのSSL2 MKⅡを紹介！
解説＆試奏＝青木征洋／Godspeed 撮影＝星野俊
＊本記事は、ギター・マガジ2025年11月号に掲載した「来たれ宅録入門者！ ギタリストのためのオーディオ・インターフェース・マニュアル」の一部を抜粋し、再構成したものです。
SSL
SSL2 MKⅡ
世界中のユーザーが愛用するSSLブランド
ユーザーの声をもとに改良を施した第2世代
AOKI’s IMPRESSION
標準的な機能を抜け漏れなく備えています。
Solid State Logic（以下SSL）は1969年にイギリスで創設された伝統的なコンソール・メーカーで、世界中のレコーディング・スタジオで使用され続けてきました。ユーザーが多過ぎて逆に誰が使っているかを挙げるのが難しいほどです。
そんなSSLが2020年に発表したエントリー向けのオーディオ・インターフェースがSSL2とSSL2+で、今回ご紹介するSSL2 MKⅡはその第2世代の機種です。
SSL MKⅡは2in／2outのオーディオ・インターフェースで、Hi-Z入力やループバックといった標準的な機能を抜け漏れなく備えており、配信やデスクトップのキャプチャー動画を作る時のオーディオの扱いも楽ちんです。
接続端子はUSB-Cですが、通信規格がUSB2.0なのでPC側はUSB-Aでも問題ないようです。バス・パワーで駆動しますが、安定動作のためにあまり長いケーブルを使ったりUSBハブを介するのは避けたほうが無難でしょう。
INSTの入力はかなり感度が低いのでハイ・ゲインなギターでも安心ですが、プラグインのシミュレーターと組み合わせる場合は数dBゲインを上げたほうがいいかもしれません。ただ、4Kボタンはどのソースに対しても有効なので4Kボタンを入れる場合はGAINは下げきっていて大丈夫です。
ヘッドフォン・アンプが2系統ついているのも嬉しいポイントです。大電流の出力を持ち、小型のインイヤー・モニターからハイ・インピーダンスの大口径ヘッドフォンまで問題なく鳴らし切ることができます。
いくつかのSSL純正のエフェクト・プラグインがついてくるほか、バーチャル・インストゥルメント類やエフェクトのライセンス類が付属するため、安心して音楽制作を始められるでしょう。
SSL
SSL2 MKII
【スペック】
●アナログ入力：マイク／ライン入力×2（XLR／TRSフォーン・コンボ）、楽器（Hi-Z）入力×2（TRSフォーン）
●アナログ出力：ライン出力×2（TRSフォーン）
●ヘッドフォン出力：ステレオ・フォーン×2
●接続： USB-C
●ビット／サンプリング・レート：最大32ビット／192kHz
●付属品：USB-Cケーブル
●外形寸法：234（W）×70（H）×159（D）mm
●重量：860g
【動作環境】
●Mac：Mac OS 10.11以降
●Windows：Windows 10以降
【付属DAW／プラグイン】
●DAW：Ableton Live Lite、Harrison Mixbus
●プラグイン： SSL Vocalstrip 2（ボーカル用チャンネル・ストリップ）、SSL Drumstrip（ドラム／パーカッション用チャンネル・ストリップ）、IK Multimedia Amplitube 5 SE（アンプ・シミュレーター）、Celemony Melodyne Essential（ピッチ／タイミング補正）、Native Instruments Hybrid Keys & Komplete Start／AAS Session Bundle plug-ins（シンセサイザー）、Loopcloud（サンプル・パック）
【価格】
35,860円（税込）
【問い合わせ】
ソリッド・ステート・ロジック・ジャパン https://www.solid-state-logic.co.jp
