第11回:ワウ・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第11回:ワウ・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第11回:ワウ・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第11回:ワウ・ペダルってどんなエフェクター?

ワウ・ペダルは、いわゆる“ペダル型”タイプのエフェクターで、足で踏んで動かすことによって“ワウワウ”という音がするため、ワウ・ペダルと呼ばれています。かなり古くからあるエフェクターで、ギター・ソロなどを弾きならワウを踏みギターをかき鳴らす姿は、めちゃくちゃかっこいいです!

なぜワウワウした音になるか技術的なことを軽くお伝えすると、足でペダルを動かすとブーストしている“帯域”が変化します。ここで言う帯域とは、低い音〜高い音といった周波数帯のことで、製品にもよりますが、ギター用で言うと350Hz~2.2kHzというかなり広い帯域を行き来します。さらに、そのブーストしている幅が狭めであるため、あのような特徴的なサウンドになります。要するにワウを途中で止めると、かなり極端なEQのカーブになっているという感じですね!

クリーンでカッティングと合わせて使ってもかっこいいですし、あとは単音カッティングをしながら、そのグルーヴに合わせて踏むとかなりオシャレでかっこいいサウンドが出せます。もちろん前述のとおり、“ワウ→歪み”の順でかけて、かき鳴らし系やソロ・フレーズと交えるのもかっこいいです。

接続順はギターの直後か、あるいは歪みペダルの手前に接続することが多いです。そういうこともあってか、ボードの右側に置かれることが多く、右足で踏む人が多いように思いますが、僕は左足で踏みます! 左足で踏むことによって、立って演奏する時に楽器本体が揺れないので安定した演奏ができます。右足で踏むのも“ロック・ギタリスト!”という感じで絵的にかっこいいです。どちらの足で踏むかは、どっちがしっくりくるかを試してみて、自分に合う方でやってみましょう!

Jim Dunlop / Cry Baby GCB95
Jim Dunlop / Cry Baby GCB95
Ibanez / WH10V3
Ibanez / WH10V3
VOX / V847
VOX / V847
Wah Pedal

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。